西日本豪雨災害支援報告~復興までの道のりを紡ぐボランティアの力~

ピースボート災害ボランティアセンター(PBV)が岡山県倉敷市でおこなっている支援活動に参加しました

こんにちは。ピースボートスタッフの遠山明子です。7月12日から25日の2週間、西日本豪雨により甚大な被害を受けた岡山県倉敷市にて災害支援活動を行いました。そこで私が見たこと、感じたことを報告します。

2階まで水に浸かった岡山県の真備町へ

7月5日から降りつづいた大雨により、異例の33道府県が被害にあいました。

<人的被害>
死者215名 行方不明者14名
重傷53名 軽傷194名 程度不明3名

<建物被害>
全壊408棟 半壊363棟 一部損壊919名
床上浸水13,670棟 床下浸水17,651棟

(内閣府発表:平成30年7月17日14:00現在)

ピースボート災害ボランティアセンター(PBV)では7月9日より福岡県・岡山県・愛媛県にて先遣調査を行い、その中でも特に被害の大きい岡山県倉敷市での支援を行うことを決定しました。ニュースで何度も聞いたことがあると思いますが、倉敷市の中でも最も大きな被害を受けたのが真備町です。小田川の氾濫によって家の2階まで浸水し、屋根の上からボートで救出された方も多くいます。

私に「災害支援のため明日から岡山に行けないか?」と連絡が来たのが前日11日の夕方。大学生の時3.11のボランティアを少ししたことしか経験のない私でいいのだろうかと不安はありましたが、同僚たちの応援もあり翌日の12日には岡山へ向かいました。

250人が集まる二万小学校避難所

私は真備町上二万にある二万小学校避難所での活動が決まりました。ここは真備町ではありますが、周囲より高い地形のため豪雨の被害は受けていませんでした。

『避難所』という場所を初めて目の当たりにした私にはあまりにも衝撃的でした。約250人が体育館や教室で雑魚寝をしていて、ペットがいる方は屋外で寝泊まりしていました。また、支援物資を持って来てくれる方やそれを取りに来る方、取材陣や医師、看護師などさまざまな関係者がとめどなく出入りし混沌としている状況でした。

 

住民さんの声に耳を傾ける

PBVではまず、優先しておこなう活動の洗い出しからスタートしました。私自身は初めての避難所での活動ということもあり、最初は戸惑いました。しかし、避難所は衣食住を行う生活の場、自分が生活するとしたらどうしてほしいかと考えるとやるべきことがたくさん見えてきました。

私たちは行ったのは、
①生活環境の改善

段ボールベットの導入

洗濯物干し場の設置

コミュニテースペースの設置

シャワーの設置

毎日のお掃除

ゴミ捨て場の設置

などなど

②情報の整理、提供

③物資の管理

④各関係者との調整

そして最も大切にしたのが
⑤住民さんの声を聞くことです。

避難所にいる方の多くは突然の豪雨によって多くのものを失ってしまいました。私はできるだけ住民の方々が何を思っているのか、何に困っているのか、どうしたいか直接住民さんの声に耳を傾けました。もちろん解決できるもの、できないものがあったけど、できるだけ住民さんが快適に暮らせるよう、そして1日でも早く復興できるようひとつひとつ活動していきました。

避難所以外でも支援活動をおこなっています

私が活動した避難所以外にもPBVではさまざまな活動を行っています。

倉敷市災害ボランティアセンターやサテライト(被害の大きい地域の近くに設置するボランティアの拠点)の運営サポート。ここでは、住民さんからのニーズを把握し、ボランティアを派遣をしたり、家財出し、泥書きなどの手配をしています。

また、食事支援。

避難所などに食事をとりに行くことのできない在宅避難者と呼ばれる方々に食事を提供しています。

復興までの長い道のりに、あなたが必要です

私は2週間で活動を終え、大阪へ帰って来ました。しかし、この災害の復興にかかる年月を考えるとあまりにも短い時間です。私がいた間も全国からたくさんのボランティアが少しの合間を見つけては駆けつけてくれていました。たくさんのボランティアの想いと力に感動しました。しかし、まだまだマンパワーが足りていません。

これから続く復興までの長い道のりは、たっっっっくさんのボランティアの助けがあってのものです。その中の1週間だけでも力を貸してくれませんか?

ボランティアを募集しています!

PBVでは1週間以上滞在・活動ができるボランティアを募集しています。これまでに多くの方々にご協力いただくことができました。しかし、お盆が終わると同時にボランティアの数が激減し、このままでは必要な活動が滞る可能性もあります。ぜひご協力ください。

詳しくはこちらをご覧ください。
⻄⽇本豪⾬ 緊急⽀援 災害ボランティア募集

最新の活動情報はこちらで。
ピースボート災害ボランティアセンター(PBV)フェイスブックページ

最後に

住民さんからたくさんの「ありがとう」をもらいました。私が真備町で支援活動を2週間やりきることができたのは一緒に活動したスタッフ、ボランティア、そして住民さんがいたからです。私のほうが感謝してもしきれないほどです。ありがとうございました。これからも微力ながら、大阪からできるお手伝いを続けていけたらと思います。

 

ピースボートスタッフ 遠山明子