3.11から10年

ピースボートは災害支援活動を続け、脱原発・自然エネルギー推進を訴えています。

こんにちは。ピースボートスタッフの森田幸子です。

2011年3月11日、みなさんはどこで過ごしていましたか?わたしは当時、ピースボートセンターとうきょうにいました。いつも通りの、にぎやかなピースボートセンターで仕事をしている時に地震が来ました。関西に比べると東京は地震が多いので、はじめのうちはまた地震?でもいつもより大きい?くらいの感覚だったような気がします。

でもいつものようにすぐに収まることもなく、みんなですぐ近くの駐車場に避難しました。その後も揺れは続き、建物に戻ってからテレビをつけた時に、大変な地震であったことや津波が来たことを知りました。

地震、津波に続き、福島第一原子力発電所の事故は大きな衝撃でした。原発から放出された放射性物質は広範囲に拡散され、すこし後には、わたしがその時暮らしていた地域が他の場所よりも放射線量が高い「関東のホットスポット」であることがわかりました。放射能は子どもに対して、より大きな影響を与えると言われています。小学校低学年の娘がいたため、大震災から1年後、わたしは生まれ育った関西に戻ってくることを決めました。

こちらに戻ってから、同じように関西へ移住した人たちに出会いました。普段は気づくことがあまりないかもしれませんが、意外と多くの人たちが震災や原発事故がきっかけで関西に暮らしています。

10年。長かったでしょうか?あっという間でしたか?人によって感じ方は違うかもしれませんが、東日本大震災は私たちの社会を確実に大きく変えた出来事だと思います。

ピースボートの取り組み

ピースボートは東日本大震災直後から、宮城県石巻市を中心に緊急支援や復興支援をおこなってきました。また、原発事故の被害に対して、福島の子どもたちへの支援や、原子力災害の教訓を伝えながら脱原発を訴えています。10年目となるいま、ピースボートはさまざまな取り組みをおこなっています。

3/11【オンライン開催】原発ゼロ・自然エネルギー100世界会議~福島原発事故から10年~

日本で起こった原発事故を教訓に、世界の多くの国々が原発ゼロ・自然エネルギー推進に大きく舵を切りました。一方で、事故を起こした当事国である日本では原発ゼロを決断できず、世界から大きく立ち遅れています。このような状況を変えていくために、エネルギーシフトを推進する世界の動向を日本に伝え、そして福島原発事故後の日本の現状と課題を世界に発信します。

登壇者は100名以上、75以上の企画がおこなわれます。一部企画を除いてアーカイブされるので、後日でも視聴できます。

日時:3月11日(木)10:00~22:00
参加費:無料
開催方法:オンライン開催
※詳しくはこちらのウェブページをご覧ください↓

3/13【LIVE配信】東日本大震災から10年 私たちの石巻にいた時間 『いま、だれに会いたいですか?』

ピースボート災害支援センター(PBV)がおこなう、 東京と石巻をつなぐ手造りのLIVE配信です。あの時、一緒に活動したボランティア、支援活動に向かった先で出会った地元の人、話は出来なかったけど気になっていた人、あなたの『会いたい』を叶えられる・・・かもしれない。あなたが、いま会いたい人に繋がる・・・といいなぁと思ってのLIVE配信です。コロナ禍で人の移動が難しい中、石巻に在住しているメンバーを中心に、あの時の人や場所に出会いに行きます。

日時:2021年3月13日(土)13時から17時(予定)
配信:ピースボート災害支援センターYouTubeチャンネル LIVE配信
URL:https://youtu.be/O2r7zx1T0B8

コロナ禍でも災害支援を続けるためにクラウドファンディングにご協力ください

ピースボート災害支援センター(PBV)は、3月31日までクラウドファンディングを呼びかけています。コロナ禍であっても、災害支援の現場では人と人の直接的なつながりは必要不可欠です。PBVは感染症対策と災害支援を両立しながら今も各地で活動を続けています。これからも活動を続けるために、ご協力ください。

「お互いさま」

東日本大震災のあとカンボジアで、たまたま乗ったトゥクトゥクのドライバーさんが、私が日本から来たことを知ると話してくれました。

「日本は、カンボジアが内戦から復興するときに助けてくれました。その国で大きな地震があったと聞いて、ドライバー仲間でお金を出し合って日本大使館に募金を持っていきました。私たちは貧しいからそんなに大きなお金ではないですが、日本には助けてもらったから今度は私たちが助けたかったのです」

自然災害は、いつ・どこで・だれが被災者になるかわかりません。だからこそ、日本中の、そして世界中の人びとと、このような関係を築いていくことができたら…。「お互いさま」をみんなで共有することができたら、よりよい世界をつくっていけるんじゃないでしょうか。

 

ピースボートスタッフ 森田幸子