初海外は地球一周クルーズ
みなさん、こんにちは。ピースボートセンターおおさかの和田有紀です。
突然ですが、海外旅行と聞いてどんな乗り物を思い浮かべますか?
恐らく多くの人は「飛行機」を想像するでしょう。
私の人生初めての海外はピースボートでの地球一周でした。ピースボートは船旅なので、移動に使った乗り物はもちろん「飛行機」ではなく「船」です。
海外に行くタイミングとして家族旅行や修学旅行がありますが、家族で海外旅行をしたことはなく、残念ながら修学旅行も中学高校共に国内でした。
それもあり、海外へのあこがれは増していくばかりで、高校卒業後にいろんな国を訪れてみたいという理由からピースボートに乗船したんです。
下船後もスタッフとしてピースボートに関わっていたため、これまでに地球3周して49カ国を訪れましたが、すべて移動手段は「船」だったんです。
私は、飛行機で海外に行ったことが1度もないということに気づいてしまいました。
飛行機旅がしたい!
そこで、人生で初めての飛行機での海外旅行を計画しました。
訪れた国はタイです!
タイでは毎年11月に「コムローイ祭り」が開催されており、そこでランタンを飛ばしている写真をInstagramで見て、ディズニー映画の「ラプンツェル」みたいで、いつか行ってみたいなと思っていました。
すると、コムローイ祭りで余ったランタンを大晦日のカウントダウンで飛ばしているという記事を見つけました。
初めての飛行機旅行は、年末年始のお休みを使っての計画だったので「この機会にランタン飛ばしを体験できるかもしれない」と思ってタイに決めました。
初めてだったので、1人では心細いなと思い妹を誘って行くことにしました。姉妹2人での旅行も初めてだったのでなんだか新鮮でした。
国内線で飛行機を利用したことはありましたが、国際線はもちろんはじめてですし、トランジットも初めての経験でした。
妹は東京に住んでいたので羽田空港からタイのバンコクに向かいます。そして、私は大阪に住んでいるので関西国際空港から、台湾の台北空港を経由してバンコクを目指します。
心細いから妹を誘ったのに、なんと現地集合することに・・・。
12月30日の夜、関空を飛び立ちました。
2時間半ほどのフライトを終えて、台北空港に到着。次の飛行機まで約2時間ありました。
表示の看板に従って空港内を移動し、セキュリティチェックを抜けて無事乗り場に到着しました。
時間になり飛行機に乗り込み、妹とちゃんと合流できるか少しの不安とともにタイのバンコクへ飛び立ちました。
飛行機での海外旅行はハプニングがいっぱい
台北空港から3時間のフライトを終えて深夜2時頃、無事にバンコク空港に到着しました。Wi-Fiを繋いで妹に連絡をとるとなぜか話が嚙み合いません。
ひとまず入国審査と税関を出ないといけないので、出たところで待ち合わせをしようと連絡をして入国審査と税関に向かいました。そこでも初めての体験が待っていました。
ピースボートの船は団体審査のため手続きを自分ですることはほとんどありません。「入国カード」や「携帯品・別送品申告書」を記入したこともほとんどありません。
稀に対面審査が必要な国があっても、旅行会社のスタッフが書き方を教えてくれます。
ですが空港では、記入例があっても日本語表記ではなく、タイ語か英語か中文でした。そのため記入するのに一苦労。
並んでいる人の列も長くて、なかなか時間がかかりましたが、タイに行ったことがある友人とスマホで連絡を取って日本語表記の記入例を送ってもらってなんとか入国することができました。
そして妹と合流するために連絡をしましたが、やっぱり話が噛み合いません。
地図アプリで現在地を送ってもらうと話が噛み合っていない理由がわかりました。
なんと到着した場所が別の空港でした。
最初聞いたときは別の国にいるのかと焦りましたが、よくよく見てみるとバンコクにはスワンナプーム空港とドンムアン空港があることをその時に知りました。
マップで調べると、2つの空港は45㎞ほどの距離で車で30分ちょっとで行けることがわかりました。
近所にもう1つ空港があったとは、まさかの盲点でした・・・。
仕方がないので、タクシーで妹がいるドンムアン空港に向かうことに。
まだタイの通貨に慣れていなかったので、あとから思い返すとタクシー代はなかなかな金額取られていたと思います。でもその瞬間は必死だったので仕方ないですね(笑)
今となってはいい思い出です。
そしてドンムアン空港に到着してようやく妹と合流することができました。
深夜2時過ぎにタイに着いていたはずなのに、合流できたのは外も明るくなってきた午前6時半過ぎでした。
普段、船旅をしていると飛行機での海外は荷物の移動や、税関などいろいろ面倒で時間がかかるためタイムロスしてしまうのが難点だなと感じました。
船旅の「楽さ」を改めて感じることができました。
タイで念願のランタンを飛ばしました
3泊4日のタイ旅行でしたが、それ以降大きなトラブルはなく順調でした。
今回の旅の目的だった「ランタン」も飛ばすことができて大満足です。
会場はタイ第2の都市のチェンマイで、バンコクから700㎞ほど離れた山岳地帯です。
カウントダウンの瞬間を待ちきれず、すでに飛ばしている人もいて、夜空にたくさんのランタンが浮かんでいる景色はとてもきれいでした。
私たちはカウントダウンの瞬間まで我慢して、いよいよ年が明けるそのときに「今年も良い年になりますように」という思いを込めてランタンを飛ばしました。
私たち以外にも海外から多くの人が来ており、会場は大賑わいでした。まさに年越しにふさわしい雰囲気で楽しかったです。
チェンマイのおすすめスポットもご紹介
チェンマイでは観光も満喫しました。せっかくなので、チェンマイで行って良かったスポットを2つご紹介します♪
チェンマイのおしゃれストリート「ニマンヘミン通り」
1つ目は「ニマンヘミン通り」。
チェンマイにある、おしゃれなカフェやお土産屋さんが並ぶ街です。
ここではタイ式のマッサージハーブボールを体験したり、サンダル作りをしました。
ハーブボールはその名の通り、数十種類のハーブを布に包んでいるボールのようなものを直接体にあててマッサージをしてくれます。
効用としては、血行の流れをよくするので発汗作用が挙げられます。中に包むハーブによって効果も異なるので、自分にあったハーブや好きな香りのハーブを調合する楽しみもあります。
最近人気も出てきているそうで、自宅で簡単にできるキットも販売されているそうです。お土産としても人気があります。
「CAMELLIA & CO」というお店では、カゴバッグやサンダルを自分好みにカスタマイズして作ることができます。
カゴバッグも形や大きさなど種類は様々。その中からベースとなるバッグを1つ選びます。
そこにボンボンをつけたり、フリンジをつけたり、刺繍をいれたり…、オリジナルのカゴバッグにできるんです。
私はここでサンダルを作りました。今も、夏場にスリッパ代わりとして使っています。
また行ったら次はカゴバッグを作りたいです♪
絶景が楽しめるカフェ「ザ・ジャイアント・チェンマイ」
2つ目は「ザ・ジャイアント・チェンマイ」
ここはツリーハウスのカフェです。大きな木の周りにテーブルや椅子が並んでおり、絶景を見ながら食事を楽しめます。
ツリーハウスは吊り橋を渡らないとたどりつけません。高所恐怖症の方には少しスリルが強すぎるかもしれませんね。
カフェまでは、チェンマイ中心街から車で1時間半ほどかけて行きました。
山道を進んで行くので途中でタクシーから四駆に乗り換えました。四駆といってもトラックの荷台に屋根と座席をつけたような車です。
そのため、坂道を登っていくときは手すりにしっかり捕まっておかないと落ちそうになります(笑)。
道幅もギリギリのところを進んでいくので、カフェまでの道中もアトラクション感覚でスリルを楽しめました。
そして列車の旅も
チェンマイからバンコクまでの移動は往路は飛行機だったんですが、復路は寝台列車を利用しました。寝台列車も人生初めての経験でした。
18:00にチェンマイ駅を出発すると、翌朝6:30にバンコクにつきます。
具体的な時間は忘れてしまいましたが、就寝の時刻になると駅員さんが現れて慣れた手つきで椅子を2段ベットに変えてくれます。
また、この寝台列車で面白い出会いがありました。隣の席の人がなんと、過去に日本に住んでいたことがあるというご家族でした。
お話を聞いていると、今は仕事でタイに住んでおり、たまたま寝台列車でバンコクに戻る道中でした。私たちが日本語で会話をしていたのを聞いて話しかけてくれました。
日本語がペラペラに喋れるというわけではなかったですが、上手に喋れなくても何を伝えようとしてくれてるのか理解することは出来たし、何より話しかけてもらえて嬉しかったです。
また、寝台列車から見える外の景色もとってもきれいでした。
2日間という短い滞在でしたが、チェンマイの街を離れるのが少し寂しくなるような情緒あふれるタイの田舎町の風景が広がっていました。車窓から見るとより儚く感じるのかもしれませんね。
この感情は、どこか船旅と似ているな〜と思いました。
船も港を出るとき、1日の思い出を振り返りながらその町に思いを馳せてゆっくりと次の寄港地へ向かっていきます。
飛行機だったら1時間ほどで行ける道のりを、あえて寝台列車で時間をかけて進んで行きます。
はじめての寝台列車でしたが、そこには新しい出会いや経験があって今回の旅の思い出をさらに深めてくれました。
移動は早ければいいと言うわけではないなと身を持って経験しました。
飛行機もいいけど、私にはやっぱり船旅が合ってる
「飛行機で海外に行ったことがない」ということがきっかけで始まったこのタイ旅行。
最初は慣れないことに必死でどうなることやらと思っていましたが、いろんな出会いもありとても印象的な旅になりました。
船旅と違う大きな点は、1日の終わりに帰船リミットがないことでした。
船旅の場合は、寄港地で1~2日過ごした日の夜には出港することが多いので、その時間に合わせて船に戻ってくる門限のような時間が決められています。
そのため、時間をこまめにチェックして帰船リミットに遅れないようにする必要がありますが、今回の旅では夜遅くまでその町を楽しむことができました。
もちろん飛行機の時間に乗り遅れないように、余裕を持って行動しないといけない緊張感が伴うときもありましたが、夜になるからと言って帰船リミットを気にしなくても大丈夫という感覚が新鮮でした。
今回、初めて飛行機で海外を訪れてみて、私はピースボートの船旅のスタイルのほうが自分に合っているかもしれないと感じました。
手続き面は全てお任せですし、荷物は最小限で観光を楽しめるし、言葉の壁を感じることも飛行機での旅よりは少ないでしょう。
今まで誰かがやってくれていたことに感謝の気持ちを持てるようになっただけでも、今回の飛行機旅をした意味があったなと思います。
旅のスタイルは他にもたくさんありますが、いろんなスタイルを試すことで新たな発見があるでしょう。
みなさんもいろんな旅の方法を試してみてください♪
ピースボートセンターおおさか 和田有紀