
ピースボートセンターおおさか(ピーセンおおさか)ではたらくスタッフを紹介します。今回は、しっかり者だけど天然なギャップが魅力(?)の西島 希です。
西島 希 Nishijima Nozomi (通称:ハッシュ)
富山県出身
ニックネームの由来は、高校生まで陸上の7種競技をしていたという話から、ニックネーム「ナナシュ」にする?でも言いづらいから1つ足して「ハッシュ(8種)」にしようとなって、今ではそれがすっかり定着しました。
ハッシュは静かな図書館で本に没頭するのも好きだけど、同時に新しい体験を求めるアクティブな一面も持ち合わせています。本はジャケ買い派だという彼女が最近読んでよかったのは、「SEKAI NO OWARI」の藤崎沙織さんのエッセイ『ざくろちゃん、はじめまして』。子育てや仕事、プライベートなど、様々なことに対する彼女の率直な言葉に共感しているそうです。
去年からはクラフトビール巡りにもはまっていて、「パッションフルーツやオレンジの入った爽やか系のビールがお気に入り」とのことなので、ビール好きの方はハッシュに声かけてみてください。きっと飲みに誘ってくるはず。
高校時代には自分のやりたいことを求めて他県の高校で寮生活を経験したり、留学したり、大学時代にはシェアハウスで共同生活を送ったり……、新しい環境にも恐れず飛び込んでいくチャレンジ精神の持ち主です。
ハッシュのモットーは「百聞は一見にしかず」。どんなことも興味を持ったらとにかくやってみる!そんなハッシュは、周囲を明るくしてくれる存在です。
コロナ禍を越えてついに地球一周へ

ピースボートに乗船するきっかけは、大学入学後にインスタグラムでピースボートの広告を見つけたことでした。
元々幼少期から中学校卒業まで英会話教室に通っていて、いつかは海外に行きたい気持ちが強かったのですが、高校生の頃に学校の留学制度を使ってカナダのバンクーバーに留学したことで、さらにその気持ちが強くなりました。
その後大学に進学し、レイクランド大学という海外の大学の日本校で、2年在籍していました。当時、コロナ禍だったこともあり、オンライン授業しか受けられない中、どうにかして海外に行きたいと、短期留学やワーホリなど調べていたら、ピースボートに出会いました。
わたしの父が昔から船乗りをしていたこともあり、船への憧れも強く、地球一周を船で、しかもボランティアをすれば無料でできるなんて!と、すぐに説明会を予約しました。

コロナ禍はピースボートのクルーズが出ていなかったので、結果的に3年待って地球一周に乗船しましたが、想像以上に楽しかったです。
1,600人で盛り上がった洋上運動会

初めての地球一周の船旅は、自分の人生の中で一番時間の流れが早いんじゃないかと思うくらいあっという間で、充実した旅になりました。
船内では、夏祭りやM-1、運動会などの大きなイベントの運営を行う企画チームに参加してみんなの意見をまとめる役をしたり、世界で起きている問題を広く学ぶ「学び舎」でパレスチナ問題・LGBTQ+・ファストファッションが抱える問題について学びました。
多くの水先案内人(船で講演などをする各界の専門家)の講座にも参加しましたし、船でできた仲間と遊ぶ時間も楽しく、盛りだくさんの経験ができました。

ピースボートでは船内生活が好きな人と、寄港地での観光が好きな人に分かれるのですが、私は断然船内派!船内が好きすぎて、旅の終盤には寄港地についても船内にいたいと思うほどでした(笑)。
特に思い出に残っているのは、洋上運動会です。私は実行委員長として、一週間夢中で寝る間を惜しんで準備をしていました。

ピースボートの洋上運動会は毎クルーズ行なわれる大人気企画で、参加者1,000人以上がデッキに集まって行なうのですが、私が乗船したクルーズでは初めてデッキだけでなく船内も使って運動会をするという新しい試みをしました。
デッキで行なう通常の玉入れ・綱引き・借り物競争の準備はイメージできますが、船内競技は一から何が競技としてできそうか考えました。

体を動かすのが苦手な人も楽しんでもらえるようにと、麻雀やシアターを使ってのマリオカート対決、気配切りなど、デッキと船内あわせて15近くの競技を考えました。今まで企画したどのイベントよりハードでしたが、実行委員のチームワークで忙しくも順調に進んでいきました。
当日、1,600人近い参加者を巻き込み楽しんでもらえました。そして、全ての競技が終わり結果を待っている間、チームの垣根、年齢や国籍の枠を超えてみんながひとつになって歌って踊っている参加者の皆さんを見て、すごく感動しましたし、贅沢な経験をさせてもらいました!
グアテマラの市場でカルチャーショック

寄港地ですごく印象に残っている国はグアテマラです。私はグアテマラで初めて値段交渉というものを体験して、すごくカルチャーショックを受けました。
鮮やかな織物が有名な地域に行きました。人々は自分たちで作って売ることで生計を立てているため、市場に行くとたくさんの織物で作られたセーターやバッグ、小物入れなどがありました。

それを見ながら何を買おうか迷っていると、市場の年配の女性から「買うの?買わないの?」と英語で話しかけられました。可愛いけど迷っていると答えると、「いくらなら買うの?あなたは買う側なんだから、値段を言ってよ!」と言われました。
日本では値段が決まっているのが当たり前なので、自分で値段を言ってよと言われたのにすごくびっくりしましたし、こんな文化もあるんだぁと新しかったです。
憧れのニューヨークでミュージカルに感動

また、ニューヨークは乗船前から一番わくわくしていた寄港地です。実は、私が中学生まで通っていた英会話の先生がニューヨークに長年住んでいたこともあり、いつか行ってみたいという強い憧れがありました。
自由の女神を見ながら船が入港し、たくさんのビル街を迷いながら歩いたことが今でも懐かしいです。

一緒に回る友人とニューヨークと言えばピザ!ブロードウェイ!タイムズスクエア!と言い合いながら、観光客感丸出しの一日を過ごしました(笑)。
その中でもブロードウェイにはぜひ皆さんにも行ってほしいです!

私は英語でもなんとかストーリーが分かるだろうとアラジンを観劇しましたが、英語が早すぎて全く聞き取れなかったです。それでも、役者さんのダンスの揃い具合や豪華なセット、ジーニーのコミカルさが想像以上に面白く、3時間近くある公演があっという間にフィナーレを迎えてしまいました。
その時は気づかなかったのですが、アニメ版では主人公をお猿さんが助けているシーンが、劇場では実際の動物は使えないため、3人の友人に変わっていたりとアニメ版と劇版では少し違いがあるみたいなので、次回はアニメ版との違いにも注目して観劇したいと思っています!
世界が広がったピースボートの船旅。次は私が伝えていく番

地球一周後、わたしはすぐにピースボートスタッフになりました。
元々、下船後は漠然と海外で働きたいと思っていたのでピースボートスタッフになることにも興味ありましたが、決めきれずにいました。
ちょうどその時、船内で1番関わりが深かったスタッフから、「ハッシュは英語力だけでなくて人間性で勝負できる人だから一緒に働きたい」とお誘いを受けました。
私のことを必要に思っていただけることがすごく嬉しかったのと、少しでも興味があるならとりあえずやってみようと決めました。
そして私自身がピースボートクルーズに参加して楽しかったからというのもあります。
ピースボートに乗船したことで日本に帰って来てからも会いたいと思える人が増えたし、初めて目にする問題をたくさん知れたことで、一気に自分の世界が広がったような気がします!
ぜひこれから乗船する皆さんにも同じように楽しんでもらえるきっかけ作りがしたいと思っています。
ピースボートには、あなたがやりたい!と思ったことを最大限できるようにサポートしてくれるスタッフが多くいます!
もちろん私もお手伝いしますので、ぜひ自分の「おもしろセンサー」を信じてピースボートに参加してください。楽しい旅が待っていますよ!
文:西島 希 編集:森田幸子