ピースボート大阪のスタッフの日々をブログでお届け。ボランティアスタッフの体験、世界一周するコツがわかるかも。

「地球全てが学びの場。夢は見るものでなく叶えるもの」武田詩歩

「地球全てが学びの場。夢は見るものでなく叶えるもの」武田詩歩

ピースボートセンターおおさか(ピーセンおおさか)ではたらくスタッフを紹介します。今回は、琵琶湖のほとりから来た冷静なツッコミ役 武田詩歩です。

武田詩歩 Takeda Shiho(通称:ミケランジェロ)

滋賀県大津市出身。

「ミケランジェロ」というユニークなニックネームは、一緒にボランティアスタッフをしていたゴッホさんに「私にかっこいいニックネームを付けて」とお願いして決まったそうです。長いのでみんなは「ミケ」と呼んでいます。

琵琶湖のそばで育ったミケにとって、湖岸の散歩が心を落ち着ける大切な時間。趣味は自然の中でゆったりした時間を過ごすことや、雄大な風景の写真撮影です。

本人は心配性な一面もあると思っているようですが、以前ピースボートスタッフに言われた「大切なことは、選んだ道が正解であってほしいのではなく、自分の力で選んだ道を正解にすること」という言葉を胸に、あまり考えすぎず行動することを心がけています。

以前は社会福祉士として働いていました。実習時に言われた「船の給油所のような存在になってください」という言葉を行動指針にしています。

ピースボートに来る皆さんの不安や疲れをそっと受け止め、明日への活力を与えてくれる。皆さんにとって、まさに給油所のような存在になってくれることでしょう。

「誰かのため」でなく、「自分のため」に人生を生きたい

<夢だったマチュピチュ遺跡>

大学を出て、社会福祉士として発達障害がある方の支援をしていました。5年ほど働いた頃、順風満帆な日々でしたが何か胸にモヤモヤを感じるようになりました。

「現在27歳。貴重な20代を仕事だけで終わらせて良いのか。というか、このまま定年を迎えてよいのか」

自分のやりたい事ってなんだろう。と疑問に思い、BUCKET LIST(死ぬまでにやりたいこと)を書き出してみました。

・イースター島へ行きたい
・ウユニ塩湖へ行きたい
・ニュージーランドのテカポ湖へ行きたい…

気が付いたら80個ほどやりたい事を書いていて、そのうちの6割は旅することでした。私はこんなにも世界の旅へ行きたかったのかと気づかされました。

ネット検索している時にたまたま出てきたのがピースボート。一度の旅で一気にマチュピチュ、イースター島、オーロラが見られるなんて、なんて安くてお得なのかと思いすぐに資料請求しました。

社会福祉士として誰かの力になる人生も素敵ですが、自分の人生だから自分のために生きたい。やりたいことをやろう。

家と仕事の往復だけだった私の生活にピースボートという第三拠点ができ、何かが物足りなかった生活が楽しくなり、新たな目標ができて、胸のモヤモヤもなくなっていました。

2021年出航のクルーズを目指していましたが、新型コロナウイルスが瞬く間に流行し、乗船予定だったクルーズは催行中止となりました。それ以降のクルーズも次々と中止が発表されていました。

当時一緒に乗船しようとボランティアスタッフをしていた友達も乗船を諦め、別の道に進みはじめ、私もこのままただ時間だけが過ぎていく日々を過ごしていて良いのか、と何度も悩みました。

そんな時に私を支え続けてくれたのは、ピースボートセンターおおさか のスタッフ達でした。ピースボートセンターへ行くといつも笑顔で迎えてくれて、挫けそうな私を励まし、ピースボートの魅力を伝え続けてくれました。

遂に待ち続けたピースボートに乗船

<Voyage116いってらっしゃいパーティーにはコロナ前に一緒に活動していたメンバーも駆けつけてくれた>

スタッフが「船が出るよ!あなたに一番に報告だよ!」と連絡があり、遂に待ちに待った船が出るのかと胸が高鳴りました。

2023年12月出航の ピースボート地球一周の船旅 Voyage116 に乗船することに。南太平洋・南米・アフリカを巡るコースです。

飛行機ではなかなか行けないところが多いし、ヨーロッパは以前旅したことがあるから、南半球クルーズに行ってみるかと思い、いざ乗船!

やりたいことリストに書いていたマチュピチュやウユニ塩湖、イースター島にも訪れることができました。

また船内もイベントが盛り沢山で年齢や地域を超えて洋上運動会をしたり、専門家の講演を聞いたり、人生で最も濃い3か月間を過ごしました。

<マダガスカルのバオバブ街道>

そんな中でも私が最も印象に残った寄港地は、マダガスカルでした。

1泊2日のオプショナルツアーに参加しました。船を降りて飛行機に乗り、舗装されていない道を車で30分以上走り続けてたどり着いたのは、星の王子様で有名なバオバブ街道。

15メートルにも達するバオバブの木の大きさと、写真で見ていた絶景が目の前に広がっていることに感動しました。

一方で、マダガスカルは世界で最も貧しい国の1つとも言われています。

絶景を見ている間も物乞いをしてくる子供たちがたくさんいました。町中でもお土産を見ていると、子供たちを後ろを付いてきて物乞いをしてきました。

また、マダガスカルは食中毒になりやすいと言われていて、食事も全て船から持っていったものだったので、現地のものは何も食べませんでしたが、船に帰ってきた途端に気持ちが悪くなり嘔吐してしまいました。

おそらくマダガスカルのホテルに宿泊した際に、誤ってシャワーの水を口に含んでしまったのかなと思います。

日本は蛇口を捻ると当たり前に綺麗で安全な水が出てきますが、それがなんて幸せなことなのかと。

マダガスカルの人々はこの水を飲むしかない。飲まないと生きられない。これが開発途上国の現状なのかと身をもって実感した出来事でした。

世界は自分が思っている以上に広く、美しかった

<ピーセンおおさかのメンバーでウユニ塩湖へ>

私が勇気を出して地球一周した感想は、「夢は見るものではなく、叶えるもの」ということです。

行きたいところがあるなら、見たい景色があるならぜひ行ってください。

地球全てが私たちの学び場です。

訪れた人にしか分からない今までの常識が覆るような驚きと感動が待っています。

スタッフとしての新たなスタート

<洋上運動会で仲良くなった黄色団の仲間>

下船後「ピースボートのスタッフにならない?」と声をかけられ、悩んでいるボランティアスタッフの背中を押したいということと、私自身もっといろんな世界を見に行きたいのでスタッフになることを決めました。

今、私がボランティアスタッフをしていた ピースボートセンターおおさか で勤務ができてとても嬉しいです。

この場所は、スタッフと乗船を目指していた仲間との思い出がたくさん詰まっています。これからも誰かにとっての大切な居場所になるように願っています。

ピースボートは3回楽しめる

<南アフリカのポート・エリザベス>

「ピースボートは3回楽しむことができる」と言われています。

1回目は乗船前のボランティアスタッフ
2回目は100日間のクルーズ
3回目はその後の一生続くクルーズ仲間たちとの時間

ぜひ、第一章の乗船前からピースボートに関わることをおススメします!

ボランティアスタッフになると、割引が貯まる以外にも一緒に乗船する友達ができたり、船のことを知れて乗船のワクワク度が増しますよ。

目に見えるもの、見えないもの様々ですが、ピースボートが私に与えてくれたものは計り知れません。ボランティアスタッフ時代、ピースボートスタッフにも沢山のものをもらいました。

次は私がスタッフとして、皆さんに勇気を与えられるようなそんな存在でありたいと思います。

 

文:武田詩歩  編集:森田幸子

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