SNSで愚痴るより選挙に行った方が手っ取り早い!

みなさん、こんにちは。ピースボートセンターおおさかの野々村修平です。

毎月、世の中を俯瞰しつつ何かブログのネタは落ちていないかと探しています。

もちろん既知の内容をブログに書くこともありますが、知らなかったことのインプットを行い、即時文字でアウトプットすることにより知識の幅はより深みを増してくるのかなと思います。

年齢を重ねるにつれて、人間は一定の習熟度に達するので固定の概念が増えてきます。

情報は日々移り変わるもので、知識のアップデートをしながら頭の中を新陳代謝しなければ、世の中から置き去りにされてしまいます。

そうならないためにも日々勉強勉強!

7月10日(日)は選挙です

本日は、「第26回参議院議員通常選挙」の投票案内状が自宅に届いたので、選挙について執筆をしていきます。投票日は2022年7月10日(日)です。

ただ政治的関心は人それぞれ異なります。候補者やそれぞれの党の政策をどうこう書こうとは思っていません。選挙に行くも行かないもそれぞれの自由意志です。

敢えて言うのであれば、選挙について肯定的でも批判的でもなく、「そもそもよく分からない」と思っている人がいたら、きっかけは何でも良いですが、選挙や各政党のマニュフェストなどをとても分かりやすく解説している映像のコンテンツなども増えてきたので一度視聴することをオススメします。

それでも政治に興味が湧かない、自分は関係ない、と思うのであればそれで問題ないと思います。

選挙に行かない若者は政治家にとって好都合?

個人的な見解を述べますが、日本はそもそも選挙を広めること(特に若者)にそこまで力を入れていないと思います。

政治に無関心な若者が多い理由は、それをわざわざ国が改善しようとしていないからです。

国とは書きましたが、国政を担うのは与党が中心です。つまり岸田首相が総裁を担う自由民主党が中心となって国の決まり事を作っています。

毎回の選挙で圧勝している自民党ですが、自民党はこれまでの選挙で投票した人々の大部分に支持されているのですから、わざわざどこに投票するのかも分からない若者層に無理して選挙を広める必要なんてありません。

若者が政治に関心を持ってしまうと、その分若者にも投票して欲しいので、若者にあった政策を導入せざるを得ません。それは正直、「めんどくさい」でしょう。

それだったら、「政治なんて興味ありません。」「私が一票投票しても何も変わらないと思います。」と言ってくれているくらいが一番都合が良いんです。

だからこそ、若者の得票数が伸びれば、与党は若者を意識せざるをえません。選挙で負けたくないので、若者に寄り添ったマニフェストがどんどんと増えていくはずです。

みなさんの周りにもきっと不条理な物事があると思います。

それらをぐちぐちSNSで揶揄するくらいなら、1人でも多くの人が選挙に行くことが結果的に手っ取り早い解決に繋がるのではないでしょうか。

少なくとも私はそう思います。

選挙の基礎

日本には、国会議員を決める選挙が2種類あります。衆議院総選挙(衆院選)と参議院普通選挙(参院選)です。

社会の授業で選挙の仕組みは学んだかもしれませんが、やはりちょっと複雑です。だからこそとっつきにくいのかもしれません。

今回行われるのは、参議院普通選挙(参院選)です。少しおさらいしてみましょう。

「普通選挙」と書かれていますが、これが参議院の選挙を指します。

これとは別に「総選挙」という単語も馴染みがあるのではないでしょうか? 総選挙は「衆議院の選挙」を意味します。最近では昨年10月に総選挙がありました。

衆議院の場合は、1回の選挙で全ての議員が入れ替わるので「総選挙」といいます。

一方、参議院は必ず3年に1回のペースで選挙が実施されます。そのため、総選挙と比較して「通常選挙」と言います。

参議院議員の任期は6年ですが、選挙は3年に1回必ず行います。

参議院議員は248人なので、3年毎に半数(124人)を選挙にて入れ替えていきます。

「選挙区制」と「比例代表制」

今回の選挙では、参議院議員の半数124人のうち、選挙区制で74人、比例代表制で50人を選出することになります。

私たち有権者はこの「選挙区」と「比例代表」の2つに投票します。

選挙区制

選挙区制とは、「全国を45区のエリアに分け、各エリアで立候補した候補者の中から、得票の多い順に1~6人が当選する」というシステムです。

有権者は投票用紙に「候補者の名前」を書きます。

いやいや日本は47都道府県でしょ!と思われるかもしれませんが、選挙区は45区に分けられています。

それは、「鳥取県と島根県」「高知県と徳島県」は人口が少ないため、2県合わせて1人のみの選出です。つまり、選挙区は全国で45区となります。

また、当選人数はそのエリアの人口に応じて変わります。例えば、人口が多い東京都は6人当選、次に多い神奈川県は5人、私が在住する大阪府は4人です。
※ここでは解説しませんが、神奈川県は通常4議席ですが今回は計5議席を争う合併選挙となります。

選挙区制には「死票」が多いという問題があります。死票とは、当選者以外に入れられた票のことです。

例えば当選者の得票数が51%だったとします。つまり投票者のおよそ半数に支持されています。

しかしながら死票は49%。約半数は別の候補者に投票しています。つまり49%の民意は反映されない、ということです。

また、45区のうち、32区は1人だけが当選する1人区です。1人区では1位の候補者しか当選しないので、中小規模の政党は圧倒的に不利となります。

比例代表制

選挙区制は「得票数が多い候補者が当選する」という分かりやすいシステムですが、もう一つの比例代表制は少し複雑です。

比例代表制では、私たち有権者は「政党の名前」か「比例代表制で立候補している候補者の名前」のどちらに投票しても構いません。そして得票数に比例して、議席が配分されます。

当選者決定には2つのポイントがあります。

①政党ごとの投票数を調べる

まずは、政党の得票数を数えます。

投票用紙には「政党の名前が書かれているもの」と「候補者の名前が書かれているもの」があるので、政党ごとに「政党の名前+候補者の名前」の合計数を算出します。

②政党に議席を振り分ける

次に、政党の得票数に応じて、議席を振り分けていきます。そして基本的には「候補者の名前」の得票数が多い順に当選者が決まります。

そうすることで議席数が満遍なく配分されるので、選挙区の「規模の大きい政党が圧倒的に有利」という欠点を取り除くことができます。

最後に

選挙制度は少し複雑ですが、私たち有権者がすることは難しいことではありません。

投票所へ行って、自分の意見に一番近い候補者や政党に投票するだけです。

台湾にいる友人が言っていましたが、台湾の国民はたとえ留学中であっても選挙のために一時帰国するそうです。

その一票の価値が他には変えられない「大切なもの」と認識されているからです。

世界を旅すると、日本の良いところも、そして悪いところも見えてきます。

良いところは磨き上げ、悪いところは改善していく。

そのためには、国民が「声をあげる」ことが大切です。

他人の気持ちは簡単に理解することはできません。あなたの気持ちも声を上げなければ伝わりません。

だからこそ自分の意思をはしっかりと示さなければなりません。

その方法の一つとして「選挙」は役立つのではないでしょうか。

 

ピースボートセンターおおさか 野々村修平