ピースボートセンターおおさか(ピーセンおおさか)で活動する仲間を紹介します。今回は、みんなの地球一周の夢 全力サポーター・沖田卓矢です。
沖田卓矢 Okita Takuya(通称:オキタ)
神奈川県逗子市出身
オキタの趣味はドライブと歌うこと。AAA、ベリーグッドマン、サイダーガールがお気に入りです。
特技は「これ!って言えるものがなくて…」ということで、「ギターが弾ける!」って言えるようにこれから練習するそうです(笑)。
「人間的成長なくして、技術的な進歩なし」「感じる人間が勝ちを制する」「言い訳は進歩の敵」
上の言葉は、プロ野球の名将だった野村克也さんの言葉です。オキタが中学生の時、担任の先生が耳にタコができるくらい言っていたそうで、今ではオキタが一番大切にしている言葉です。
ピーセンおおさかでは、主にポスター貼り活動をするボランティアスタッフのサポートをしています。
将来に迷っていた時、偶然出会ったピースボート
漠然と就職活動をしていた専門学校2年生の夏、将来は何をしようかと迷っていました。
それを見かねた学校の講師の方から「夏休みは何かボランティア活動してみたら」「色々な人との出会いがあるから何かきっかけになるかもしれないよ」と言われ、ボランティア活動に興味を持ちました。
国内でできるボランティア活動や長期休みを利用するなら海外ボランティアなど、とにかく調べまくりました。
数日後、ウェブのバナー広告にピースボートが出てきました。
学校から帰宅中の電車の中でした。今でも忘れません。(おそらく、この数日検索していた「ボランティア」のワードが引っかかったのでしょう。)
「ボランティア割引を貯めて地球一周!」
ん?ボランティア割引?ポスターを貼って地球一周?ボランティアスタッフ?
聞き慣れない単語が多くありましたが、若いうちに地球一周できるかもしれない!と思い、そのままネットからボランティアスタッフ説明会に予約しました。
ピースボートの地球一周ポスターの存在は子供の頃から見ていて、知っていましたが夢のまた夢だろうと思っていました。
その夢がこのバナー広告に出会ってから、わずか1年後に実現!
自分の中の常識が覆されました。
誰も否定しない空間。それがピースボートセンター
ボランティアスタッフになってからは、東京と横浜のピースボートセンターに通っていました。
初めてのセンターの印象は、「色々な年代の方がいて、わきあいあいと活動できる場所」でした。
高校まで野球をしていたこともあり、先輩や後輩など人間関係には厳しい環境にいましたが、ピースボートの雰囲気は全く違いました。
センターにいるスタッフや同じくボランティアスタッフの皆さんと話していくうちに、年代を超えて気さくに話しかけてくれる。僕の話を優しく頷いて聞いてくれる。
そして何よりも、誰かが言った事に対して「いいじゃん!いいじゃん!」「それやろうよ!」ってみんなが前向きに考えて、誰も否定しない空間がここにある!と気がついて、一気に引き込まれました。
※ピースボートのボランティアスタッフ活動をすることで、活動内容に応じて船賃の割引を受けることができます。またピースボートセンターでは、ボランティアスタッフ対象の交流会や勉強会も多数開催し、地球一周の出発までサポートします。
世界の人々の笑顔が一番の思い出
ボランティアスタッフ活動を1年して、船賃の全額分の割引を貯めることができました。そして2018年5月に出航した第98回ピースボート地球一周の船旅に乗船しました。
世界20か国以上の25の港を巡りましたが、思い出深いのは、イタリアと中米でした。
イタリアと言えば、あのブーツの形の半島を思い浮かべると思いますが、98回クルーズが訪れたのはブーツの西の方、地中海に浮かぶサルデーニャ島です。
きらめく海、燦然と輝く太陽、そして真っ白いビーチ。リゾート地として有名な島です。
どうしても美しいビーチに行きたくて、でも移動手段がわからなくて困っていたら、現地の学生が「どこ行くの?海行くなら一緒に行こうよ!」って誘ってくれたんです!
目的地まで一緒にいって、海でも一緒に遊んで、帰りのバスも一緒で…。
結局、1日一緒に過ごしました。
最後には、現地のオススメのレストランも教えてくれて、とっても良い思い出になりました!
中米の国・キューバでは、レストランに入ったら店員さんが携帯を触りながら「いらっしゃいませ〜」っと。
ドリンク頼んだだけなのに、ポテトチップスをずっとサービスしてくれたり。しかも結構な量(笑)。
いや、自由すぎかよ!そう突っ込みたくなるような場所でした。
そして、もう1つ中米に位置するコスタリカでは、海に行った際に、現地の学生がボール遊びしてたんですけど、グループに混ぜてもらって遊んだり。
地球一周して、どの寄港地も現地の方が「笑顔」で過ごしていたこと。
これが最終的に一番の思い出です!
「ありがとう」があふれた船上の1日
100日間の地球一周の船旅は、その多くが船の上で過ごす時間です。
船の思い出も数えきれないほどあります。船内では、ゲストの講演会やカルチャースクール、エンタメ企画、語学教室など、さまざまな企画が行なわれています。
そんな船内で一番思い出に残っているのは、船旅の最後に実施した「ありがとう企画」です。たまたま同じ船に乗り合わせて、一緒に旅をしてきた仲間に感謝を伝える企画です。
この日は「ありがとう」が船内のいたるところで飛び交いました。
僕はその企画の実行委員として、一から企画を作りました。
600人程収容できる大きい会場では、ステージから直接「ありがとう」の思いを伝える企画もやりました。
直接思いを伝えるのが恥ずかしいという方、気持ちを文字にして伝えたい方には、船内に「ありがとうポスト」を設置して手紙を入れてもらいました。そして実行委員が相手の船室まで手紙を配達しました。
夜に実施した「若者よ!!感謝の気持ちを伝え合おう」では、船内の若者を中心にとても多くの方が参加してくれました。
その中で、1人1人握手をしていくコーナーがありまして、これが感動のピークでしたね。
ほんとに、ただみんなと握手をしていくだけなんですけど、ちゃんと目を見て直接伝えられる機会なので、1人1人思い出がよみがえってきて感極まる人が多かったです。実際、僕もその1人でした。
最後の最後に「ありがとう企画」を通して、みんなで思い出を作ることができたこと。これが何よりの思い出でした。
一緒に企画を作ってくれた実行委員のみんなにも感謝です。
「398!(サンキュッパ!)」
※ありがとう企画の掛け声です。39(サンキュー)と98回クルーズをかけてます
刺激と学びがいっぱい
ピースボートに参加することで、一つ一つの事柄に対して、しっかり考えて行動と発言ができるようになりました。
ボランティアスタッフ生活では、色々なバックグラウンドを抱えた人と出会いました。
船内は、年齢、国籍、言語、性別を超えて生活する空間でした。当時20歳の僕にとって本当に刺激が多い毎日でした。
性別や国籍を題材とした社会問題の企画に参加することで、学ぶことがたくさんありました。
「言葉」ってすごく大事で、捉え方によっては良くない方向に表現が走ってしまう。何気ない一言がその人によって変わっていく。そんな体験、思いをしました。
あとはシンプルに旅行が好きになりました。
実はこの地球一周が僕にとって初めての海外旅行でした。なので、一つ一つの寄港地が新鮮で衝撃的で、もう1回行きたいって強く思うようになりました。
ピースボートセンターおおさかのポスター担当になりました
僕がピースボートセンターおおさか(ピーセンおおさか)に来たのは1か月ほど前。
これまで東京と横浜のピーセンでボランティア活動をしていましたし、下船してからも3年半東京にいました。
ということもあり、ピーセンおおさかとの関わりは薄いほうなんです。
なので、知らない環境に自分自身を置いてどう感じるのか。とても期待しています。
今までピーセンおおさかが受け継いできた伝統や魅力を引き継ぎつつ、ポスター担当として、自分の「色」を最大限に出していけたらと思ってます!
みなさんの地球一周の夢を応援します!
ピースボートに興味がある方、これから地球一周を目指したい方に伝えたいことがあります。
ぜひ一度はピーセンおおさかに来てボランティアスタッフ活動をしてみてください。年齢を超えた、今まで経験したことがない空間が広がっています。
僕はそういう空間を作っていく側ですので、皆さんぜひお越しください!
絶賛ボランティアスタッフ活動中の方へ。
僕は主にポスター貼りのサポートをしています。なので今後、ポスター貼りをしていきたいと思っている方は、僕と関わる機会が多くなると思います。
ポスター貼りをしていると、楽しいことだけでなく苦しいこと、嫌だなって思うことがたくさんあります。僕も実際に活動していたときはそうでした。
なので安心してください!皆さんと全力で向き合っていきたいと思ってます。
そして、なんでも相談してください!あなたのボランティア活動の道を微力ながらですが、照らしていきます。
「100日間の地球一周の船旅」
長い人生の中で100日は、ほんの一瞬かもしれない。
ただ、それは期間だけの話であって、その100日の内容と濃さは何にも変えることができない経験となります。
そこで見る景色、そこでする会話や出会う人たち。
ぜひ、そういった一つ一つの出来事に、真正面から向き合ってみることをオススメします。
これからも末長くよろしくお願いしま〜〜す!
文:沖田卓矢 編集:森田幸子