【イベント報告】おうちにいながらピースボートの洋上生活を1日体験

「第1回ピースボート地球一周の船旅オンライン」を開催しました。

本物のクルーズは出せなくても、『オンライン』ではできる!ということで、史上初めてオンラインで地球一周の船旅を実現しました! 100日間のクルーズの4分の3は船の上で時間を過ごす船旅。多い時には1日に100もの企画が行われています。この1日イベントでは洋上の1日を再現し、船内に見立てたそれぞれの場所で、さまざまな企画を実施しました。

このイベントには約550人の方が参加しました。YouTubeやZoomで配信される企画のなかから好きなものを選んで参加できます。水先案内人による講座、カルチャースクール、英会話レッスン、寄港地の映像、ピースボートならではのオプショナルツアーの紹介や、ピースボートのプロジェクト紹介など、盛りだくさんの内容となりました。

ピースボート大阪からは、3人のスタッフが運営にかかわりました。それぞれのスタッフが担当した企画を中心にイベントの様子をご紹介します。

学びも遊びもたっぷりの洋上生活/田中麻衣花(まいか)

GETの英会話とスペイン語会話

GET(グローバル・イングリッシュ/エスパニョール・トレーニング)は、洋上の語学教室です。地球一周を通して英語やスペイン語を学ぶことができます。今回のオンラインイベントでもネイティブの先生から、生の英語やスペイン語の会話を学びました。

Zoomを使用して、オンラインでも少人数で会話の練習ができたことが印象的でした。英会話は50人、スペイン語会話は30人くらいの方が参加していました。会話練習の時はZoom上で4人くらいのグループに分かれてお話するんですが、全く知らない人と初めまして~と会話して楽しかったです。 こんな時期だからこそ活かせる機能だなと実感。オンラインの可能性を再認識!

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18歳で世界一周!私のピースボート体験談

こちらの企画では、わたしが司会をしました。船旅には1,000人いれば1,000通りの過ごし方があるので、今後乗船した際にどのように過ごすか参考にしてもらうため、今回は18歳で第101回クルーズ(2019年4月出航)に乗船した方から、体験談を話してもらいました。

私も他の方の体験談を聞いて、改めて自分の地球一周を振り返るきっかけになりました。こんなこともやっていたんだ!おもしろそう!と私自身もすごくワクワクしたので、視聴した方にも同じくワクワクしてもらえたら嬉しいです。

そしてなにより、ピースボートでの地球一周は、たくさんの経験と出会いがあり、あの100日間は貴重だったと、価値があったものだと再認識しました。

「みんなで船を出す」ことの尊さ

ピースボートでこのようなオンラインイベントをやるのははじめてで、スタッフ一同より良いものを作ろうと努力していました。ただ、それだけでは企画は完成しません。参加者の方がいて、やっと1つの形となります。私はそれこそが「みんなで船を出す」ということではないかなと感じました。

実際のピースボート地球一周の船旅では、毎クルーズ同じ企画を作っても、全く同じものが出来上がることはありません。たくさんの人が、関わりあってつくっていくものだからこそ、自分たちだけの輝かしいクルーズとなるのではと思います。そういった体験ができるのは、間違いなくピースボートだけで、本当に価値のある経験になるのではないかなと思います。

今回のオンラインイベントもすごく楽しかったです!だからこそ、早くピースボートの船旅を行える日を楽しみにしています。

旅をすることで平和をつくる/森田幸子(アイフル)

子どもワールドクイズ

ピースボートには家族連れで参加される方もいます。そのため多くの子どもたちが乗船して、子ども向けの企画もおこなっています。今回はちょっとだけ船内企画を体験してもらおうということで、小学校低学年向けに世界の国についてのクイズ企画をおこないました。

紙とペンを準備してもらい、画面越しに答えを見せるかたちで参加してもらいました。オンラインでも子どもたちが楽しそうに参加してくれているのがわかって、私たちスタッフまで楽しませてもらいました。

親子で地球一周「ピースボート子どもの家」について詳しくはこちら

人はなぜ旅をするのか~コロナ禍の今を生きるヒント~

旅と人間、そしてコロナ時代の旅のあり方について、激動の世界を取材してきた国際ジャーナリストの伊藤千尋さんに話していただきました。 伊藤さんはピースボートに21回も乗船している水先案内人です。船内では500人収容のホールが超満員になるほど大人気の伊藤さんの講座ですが、今回も100人以上の方が視聴しました。「今こそ旅の準備をするチャンス」という言葉が印象的でした。

キャンパスは地球!旅をしながら学ぶ~地球大学~

地球一周の船旅を活用した国際教育・平和教育プログラムである「地球大学」を紹介する企画です。寄港地での現場体験と船内でのゼミ、そしてアウトプットをとおして「平和の創り手」を育てます。これまでの地球大学プログラムを紹介するとともに、参加者のみなさんと一緒に世界の問題と私たちとのつながりを考える企画となりました。

地球大学についてはくわしくはこちら

ピースボートのスタディツアーをご紹介/大西真央(レタス)

バリのグリーンスクールにご案内!

グリーンスクールは、バリ島の豊かな自然環境と共生しながら、そこで学ぶ学生たちが世界を変えるチェンジメーカーになることを目指す学校です。ピースボートはここを訪問するツアーをおこなっています。今回は、バリ島と中継を結んで、グリーンスクールの紹介と竹で組まれた校舎内を案内していただきました。

現地コーディネーターの方が校舎に向かう道中で車のバッテリーが上がってしまい、本番開始5分前に到着したということがありました。この日最初の寄港地企画だったのですごくヒヤヒヤしました(笑)。そんなアクシデントもライブ感があって、「これが企画ってやつか!」と思いましたね。

無事に到着して始まった企画は、すごく興味引く内容でした。竹組で作られた校舎・刻まれている名前やメッセージ・8ヘクタールの土地など、このツアーに私は参加したことがなかったので、見ていてすごくおもしろかったです。オンラインだからこそ現地と繋がれて見学や話を聞くことができるんだなと思いました。

地中海を渡る難民とギリシャNGO「世界の医療団」

中東や北アフリカ地域からヨーロッパへ渡る難民の問題と、ギリシャで難民支援をしているNGOの活動について解説。ピースボートがギリシャでおこなっているスタディーツアーの様子も紹介しました。

「負の世界遺産アウシュヴィッツ強制収容所」を訪れて

第二次大戦時、ナチスドイツによるユダヤ人大量虐殺「ホロコースト」がおこなわれました。その最大の犠牲者を出したのがポーランドのアウシュヴィッツ強制収容所。スタディーツア-で現地を訪れた4名が、それぞれが感じたアウシュヴィッツについて体験談を話しました。

太平洋とはどんな海か

水先案内人としてピースボートに何度も乗船されているジャーナリストの伊高浩昭さんに、大航海時代から現代の「コロナ時代」まで、太平洋の500年の歴史を解説していただきました。

次はぜひ、船上でお会いしましょう!

このイベントは「オンラインで地球一周の船旅を体験してもらおう!」というのがコンセプトなのですが、企画・運営する側も、まさに地球一周を体験した感覚になりました。まだスタッフとして乗船したことはありませんが、きっと船内もこうやって企画を作っていくんだろうな~と思いました。

また、企画中にチャットで参加している方のコメントが流れてくるのですが、「懐かしい」「知らなかった!」「行きたくなった!」とリアルタイムで生の声が聞けて嬉しかったです。

第1回オンライン地球一周の船旅では紹介しきれないほど、実際の船内では毎日多くの企画があります。これから乗る方はお楽しみに~。そして、乗船したことがある方はまたピースボートに会いきてください!お待ちしています!

 

文:田中麻衣花、森田幸子、大西真央  編集:森田幸子