
「~another ocean ~想いの数だけ旅がある」と題して、ピースボートセンターおおさか(ピーセンおおさか)で活動するボランティアスタッフを紹介しています。今回紹介するボランティアスタッフは、専門学校に通いながら地球一周を目指している岩本琴菜さんです。
自己紹介
あけましておめでとうございます。岩本琴菜です。
あだ名は「まるごとことな」です。まるごとみかんが由来です。みんなから「まるごとさん」や「こっちゃん」と呼ばれています。
私は製菓の専門学校に通いながら、2023年8月出航の船旅を目指してピーセンおおさかでボランティアスタッフとして活動しています。
趣味はたくさんあります。料理やお菓子作り、スポーツ、旅行、勉強、手芸、映画やアニメを見ること、ショッピング、読書、散歩、動画づくり…など、きりがありません(笑)。

最近私の中で流行っているのはアニメを見ることです。そのアニメの名は「ONE PIECE」!
みなさんご存じの、あのONE PIECEです。ピーセンおおさかでスタッフをしているオキタと、ボランティアスタッフのOSAKEMAN轍はONE PIECEが大好きらしく、何度も魅力を教えてくれたのがきっかけで見はじめました。
すると…なにこのおもしろい作品は!と大ハマり。完結する前に追いつこうと必死な訳です(笑)。
ピースボートの地球一周の船旅を目指した理由

今から10年ほど前のことです。
ある日、私は幼馴染の愛理ちゃんと最寄り駅を歩いていました。すると愛理ちゃんは壁に貼ってある船旅のポスターを指さして、「あのポスター貼ったらタダで地球一周できるんだって」と教えてくれました。
なぜ愛理ちゃんがそんなことを知っていたのか今思うととても不思議ですが、それを聞いた当時の私は心の中で、100万枚くらい貼るのかな?何年かかるのだろう、すごいなあ、大変そうだなぁと、完全に他人事でした。
次にポスターと出会ったのは2020年の春、コロナが流行し高校が休校になったときです。散歩をしていると、壁と壁の間に何かがあるのが見えたので気になって近づきました。
それは、とても古いポスターでした。何か旅行のポスターというのは分かりましたが、古すぎてよく見られなかったので、ポスターの写真を撮り、帰ってからゆっくり調べることにしました。
検索をかけると「ピースボート」について詳しくでてきました。元々海外が好きなのとコロナで自由に外に出られず、うずうずしていた私は、地球一周することに興味が湧きました。

高校が再開しその後、無事に専門学校に合格。興味がありつつずっと放置していたピースボート。
2022年1月にやっとピースボートの説明会に参加しました。私が参加した説明会は、過去乗船者が船旅の体験談を話してくれる会でした。
その方はとても楽しそうに話していて、船旅の魅力だけでなくボランティアスタッフのポスター貼りの楽しさも教えてくださいました。
話を聞いていくうちに10年前愛理ちゃんが教えてくれた船旅のポスターはこのクルーズのことだったのか!と思い出しました。
当時完全に他人事だった私がまさか説明会に参加するなんて…想像もしませんでした。
昔の些細な会話なんて覚えているはずないのに実は気になっていて記憶の片隅にあったのかもしれないですね。
説明会の最後のビデオでは船旅の様子が映し出されていて、世界各地の絶景だけでなく、最初から最後まで皆さんがとても生き生きしていて心から楽しんでいる様子が伺えました。
それを見ていた私はまだ関わってもいないのに感動して涙を流しました。そして、「絶対乗ろう!」と心に決めました。
今どれくらい割引たまっている?
ボランティアスタッフは活動に応じて船賃の割引を受けることができます。
本格的にピーセンに通い始めたのが2022年8月で、2022年末までに貯まっている割引は46万円分です。目指している2023年夏のクルーズに向けて、大体半額ほど貯まっていることになります。
私が通う専門学校は毎日授業があるのでなかなかポスターを貼りに行くことができません。そのため普段はピーセン内での内勤活動をして、夏休みやゴールデンウイークなどの長期休みにポスターを貼りに行って割引を貯めています。
何故そんなに忙しい私が5ヵ月で半額まで貯めることができたのか。その理由は2つあります。
1つ目はコツコツ内勤活動をしたことです。内勤活動は10分単位でできるので学校の前に2時間行ったり、学校の後に1時間行ったりしていました。
いつしか放課後にピーセンに行くのが日常になっていて、驚くことに11月は毎日通いました! が、ここまで通う人はなかなかの強者だと思います(笑)。
2つ目は「ポスター貼りキャラバン」に参加したことです。キャラバンは普段なかなか貼りに行くことのできない遠方に、泊まり掛けでポスターを貼りに行く合宿のようなものです。
普段ポスター貼りに行くことが難しい人にとって、効率よく割引を貯めることができるのでおススメです。
私は夏休み中の8月に2回、9月に1回キャラバンに参加したため、キャラバンでしっかり割引を貯めることができました。

私は船賃全額割引を貯めて乗船したいと考えています。
専門学校が2年で終業なので2月から授業数が減り、今より時間ができるので、そこからはポスター貼りに力を入れたいと考えています。
また卒業後はシェアハウス(船旅を目指す仲間が住むシェアハウスがあります)に住んで、ポスター貼りをメインにボランティア活動を楽しみます。
どんな旅にしたい?

初めてのことに挑戦する旅にしたいです。
私は今でも後悔している出来事があります。それはオーストラリア留学中「ベジマイト」という食べ物に出会ったときのことです。
その食べ物は日本でいう納豆みたいな存在で、好き嫌いがはっきりと分かれる食べ物らしいです。
ホストマザーが「パンに塗ってみる?」と言ってくれましたが、口に合わなくて残してしまったら嫌だと考え「No」と言ってしまいました。
しかし一緒に留学していた友達みんながベジマイトを食べたらしく、帰国する際その話で持ち切りでした。どうやら私だけ食べていなかったようです。
なぜあのとき遠慮してしまったのか…。どんな味なのか今でも気になっているのでトライしてみればよかったと後悔しています。
だから船旅では訪れた国の文化や価値観に触れていろいろなことに挑戦したいです。
ピーセンおおさかってどんな場所?

ピーセンおおさかは刺激をもらえる場所です。
ピーセンにはおもしろい人がいっぱいいます。こんなにさまざまな年齢、職業の方と関わる機会なんて今までありませんでした。
船に乗ったら自分の価値観が広がることを期待し日本を飛び出したい!と考えている方、多いと思います。
私もその一人でした。しかしピーセンに通っているうちにあることに気づいたのです。
”もう価値観が広がっている”
先ほども述べたように、ピーセンには本当にいろいろな人がいます。毎日通った私だからこそたくさんの人に出会い、様々な考え方に触れてきました。
そうしていくうちにいろいろな知識を得たり興味を持つことが増えたり、より柔軟な考え方ができるようになりました。
それがおもしろくて、毎日頑張って通ったというよりピーセンに行くことが私の生活の一部になっていました。
いつ行っても誰が行ってもあたたかく迎えてくれて、にぎやかなピーセンが私は大好きです。
最近は「こっちゃんがいるからピーセン来たよ」という言葉を掛けてもらえることも増えてきました。長く通っているうちに私も迎え入れる側になれているのかな~なんて(^-^)♡
最後にひと言!
「就職を遅らせてまで船旅する価値ってあるの?」
これは周りの大人に散々言われてきた言葉です。いろいろな人や文化に触れたいから旅したいという思いはあったものの、なぜそう思うのかまでははっきりしていませんでした。
だから問い詰められた際にうまく答えられないのがとても悔しかったです。
その問いに答えられるようになったのはそれから数カ月後。私が人生の中で大切にしたいのは”モノ”ではなく”経験”だと気づいた時でした。
将来の夢はマイホームを手に入れること、かっこいい車を買うこと、自分の店を持つことという方はたくさんいらっしゃると思います。
立派な夢だと思います。しかしある日、それを失うことになってしまったらどうでしょう。
絶望しそうです。
今まで大切にしていたモノが突然無くなるともう2度と元には戻ってきません。でも無くならないものがあります。それが、”記憶”です。
マイホームを失ってもそこで暮らした家族との記憶、車を失っても友達とドライブした記憶。自分のお店を作るまでの記憶、完成した記憶、そこで出会ったお客さんとの会話の記憶。
それらは例え”モノ”が無くなっても消えない”もの”でしょう。
経験は人生に彩りを与え、この先もずっと生きていくもの。それを求めて私は旅をするのです。
船旅をする理由は人の数だけあります。あなたがこのブログを読もうと思ったきっかけはなんですか?
少しでも興味が湧いた方がいらっしゃいましたら、気軽にピーセンにあそびに来てください!私たちが楽しくお迎えします!
あなたも素敵な経験ができますように。
文:岩本琴菜 編集:森田幸子