ピースボートセンターおおさか(ピーセンおおさか)ではたらくスタッフを紹介します。今回は元看護士という経歴の持ち主、遠山明子です。
遠山明子 Toyama Akiko(通称:赤ちゃん)
山梨県出身。
最近エシカル消費(人・環境・地域に配慮した買い物の仕方など)について学んでいる赤ちゃん。エシカルな消費活動を実践しつつ、ピーセンおおさかでもイベントを開催したりして「エシカルな暮らし」を広めています。
趣味は音楽鑑賞とライブを見に行くこと。邦楽ロック、特にTHE BLUE HEARTS、BRAHMAN、THE BACK HORNが大好きな赤ちゃんは学生時代にはバンドを組んでギターを弾いていました。今でも船に乗るときはギターを持参して、船で出会った人たちと音楽を楽しんでいます。
ピーセンおおさかでは、ピースボートにお問い合わせいただいた方に電話でイベントなどの案内をするTELかけボランティアを担当。地球一周をめざすボランティアスタッフが船に乗船するまでのサポートをしています。
他の国ではたらきたい!
ピースボートに乗る前は看護師をしていました。学生の頃は発展途上国で働きたいと思っていて、そのために選んだ職業が看護師。看護師ならいろんな国で働くことができるし、そこに暮らす人々の役に立つことができる!そんな想いを持って資格を取り病院で働き始めました。でも仕事に追われて目の前の患者さんとも充分にコミュニケーションをとれない生活に違和感を感じていました。
そんなときに出会ったのがピースボートです。「学生の頃の夢を実現したい。自分はどこの国でどんなことができるのか?」まずは世界をめぐって多くの国を見てみたいと、地球一周クルーズに参加しました。
ピースボートは地球大学という、洋上や寄港地で世界の今を学び平和のつくり手を育てる洋上ゼミを実施しています。世界のことを学びたいと思っていた私にはピッタリのプログラムで、一周を通して様々なことを深く考えることができました。
ゴミ山で出会った男の子の夢
私が乗船した地球一周クルーズが一番はじめに寄港したのはフィリピンでした。ここでの経験は約100日のクルーズでもっとも印象に残り、私がピースボートではたらくきっかけにもなりました。
地球大学のプログラムの1つとして、フィリピンでゴミ山周辺に住む人々を訪問して、彼らが貧困から脱却できるように支援している現地NGOの活動を学びました。ここで暮らしている人々は、広大なゴミ山の中から売れるものを探して換金することで生活しています。多くの子どもたちもこのゴミ山ではたらいています。
「あなたの夢は何ですか?」
そんな私たちの問いかけに1人の子どもが答えました。
「たくさんゴミがとれるようになりたい」
ゴミ山で生まれたことで学ぶ機会も、できる仕事も制限されてしまう。そして、将来も限られてしまう。
「なんで世界はこんなに不平等なんだろう」と涙が止まりませんでした。
そして、この世界の不平等に自分も関係していることを知りました。フィリピンの貧困問題には日本も含めた先進国の企業やODA(政府開発援助)の活動も関係しています。先進国の利益のために他の国の貧しい人たちが搾取されている現状に気づきました。私たちは知らない間に搾取する側になっていました。
「活動しなければ問題の一部になる。活動すれば解決の一部になる。」
これ↑はエシカル協会代表理事の末吉里花さんの言葉です。私も問題を解決する1人になりたいと思います。私の行動が遠く離れた場所で暮らす人々を苦しめないように、環境を破壊することにつながらないように買い物したり生活していくことが大切で、そんな生き方が問題解決につながると信じています。
私がピースボートではたらくことも、この問題解決の一部になることだと思っています。ピースボートは世界各地で交流することで、平和・人権・環境に関わるさまざまな問題に取り組んでいる国際NGOです。多くの人にピースボートの船旅に参加して、世界で起きている問題の現場をおとずれて学んでほしい。そして、一周した後にその人の生活や行動が変わったらうれしいです。
地球一周をめざすあなたへ
地球一周をめざすと、おのずと自分自身と向き合うことになります。たくさん悩むこともあると思います。
- 学校を休まなければならない
- 仕事を辞めないと行けない
- 周りの人から反対される
- 地球一周という人と違うことをするのは一歩踏み出しにくい
私も一周する前は悩みました。同じ経験したから、今悩んでいる人はピーセンおおさかにきてください。私が相談に乗ります!
地球一周には人生を豊かにするきっかけがいっぱいです。
Interviewer:Morita SACHIKO