カルビーの第102回地球一周クルーズ報告

第102回ピースボート「地球一周の船旅」に参加したカルビーが103日間の船旅で心にのこったイベントや寄港地、人との出会いをつづります

第102回ピースボート「地球一周の船旅」(2019年9月1日~12月12日)に乗船したカルビーこと木下顕道さんによる地球一周報告をお届けします。

カルビーの地球一周体験

おはようございますこんにちはこんばんは!102回クルーズに乗船したカルビーこと木下顕道です。

僕は大学院を中退し、通信教育で教職課程を履修しており、将来は高校教員を目指しています。ピースボートは時間のある時にやりたいことをやる、教員になる前に世界を見たいと思ったので乗船しました。

船でむかえた最高の誕生日~100日間のクルーズですてきな仲間に出会えました~

僕は102回クルーズでとても人に恵まれているなと感じました。自分があまり積極的にイベントに参加しようとするタイプではないのですが、周りの仲間がいつも声をかけてくれました。船内のイベントもそうですが、寄港地も一緒に行こうと、色んな人が誘ってくれました。

船では4人の相部屋でしたが、同じ部屋になったメンバーがしつこいぐらいに動いてくれていました(笑)。僕は船内で誕生日を迎えたのですが、部屋メンバーの一人が動画を作ってくれました。それはみんなからの誕生日おめでとうのメッセージを繋げた動画で、あまりに急に見せられたのでとても驚いたことは今でも鮮明に覚えています。

確か、夜中2時半に寝ているところを起こされ、見させられました(笑)。そしてもう一人の部屋メンバーはみんなからのメッセージを寄せ書きのように集めてくれました。確か80人くらいの人が書いてくれました。今までこんなに大勢の人に祝ってもらったことがなかったので、とても嬉しかったです。部屋メンバーにも102回クルーズのみんなにも感謝でいっぱいです。

一から作りあげた船内イベント~洋上大運動会・前夜祭のリーダーに挑戦~

<洋上大運動会に参加したみんなで記念撮影>

船内で一番思い出に残っているのは洋上大運動会です。僕は実行委員として関わりました。その中でも前夜祭のリーダーとして活動しました。なぜ前夜祭リーダーになったかというと、リーダーという普段あまりならない立場をやりたかったこと、前夜祭と本祭両方を楽しみたかったからです。

やったことないことに挑戦できるのはピースボートの強みだと思います。 運動会は船に乗ってから20日後にあるので、実行委員が決まってからはすぐに動き始めました。これが予想以上に大変で、毎日深夜遅くまで作業していました。

まだ船に乗って間もないので、知り合ってすぐの人たちと、慣れない船の中で、LINEもインターネットも使えない状況で作業するのはとても疲れました。それでも船内の一大イベントをみんなに楽しんでもらいたい、笑顔になってもらいたい一心で作り上げた前夜祭、運動会は大成功でした。

僕たち実行委員はboundless smiles(無限の笑顔)というテーマで活動していたのですが、たくさんの笑顔が見れて、そして感動の涙が見れて本当に嬉しかったです。

ニューヨーク「グラウンドゼロ」で考えたこと~僕は目の前の人たちを笑顔にすることができる~

実は誰にも話していないのですが、僕が一番思い出に残っている寄港地はニューヨークです。僕はニューヨークで「グラウンドゼロ」、9.11同時多発テロの跡地へ行ってきました。犠牲者一人一人の名前が彫られた慰霊碑や当時の映像など衝撃的なものが多く展示されていました。

戦争、平和、自分に出来ることは何か、世の中何があるかわからない、目の前の大切な人が急にいなくなるかもしれない、など色んなことを考えさせられました。

船に戻った後もこれらについてずっと考えた結果、1日をもっと大切に、そして目の前の人をもっと笑顔にしたいと思うようになりました。船内では人を笑わせる企画に多く出させてもらったのですが、このことが根底にあります。

<有志でつくりあげた洋上新喜劇>

僕は戦争をなくすことはできないけど、目の前の人たちを笑顔にすることはできる。と思いながらそういう企画に臨んでました。

一生の友達ができた地球一周

<メキシコでサッカー交流>

102回クルーズを一言でまとめようと思ったのですが、僕はそれができませんでした。一言で納められないほど、色んなことがありました。もちろん楽しいことだけではありませんが、それらも含めていい経験でした。

それでも強いていうなら人との出会いだと思います。色んな職業、年齢、価値観の人がいて、考え方の幅が急激に広がった気がします。そして、これからもずっと関わっていたい友だちがたくさんできました。

船から降りて2ヶ月が経とうとしていますが、友だちに会いに大阪から東京に行ったり愛知に行ったり、旅行の計画を立てたりしています。これからもピースボートで知り合った人たちとはずっと関わっていきたいです。この縁は一生の宝です。

 

文:木下顕道  編集:森田幸子