4月22日は「アースデー」

「地球」のことを考えよう

こんにちは!ピースボートスタッフの和田有紀です。いきなりですが4月22日は何の日かご存じですか?

毎年4月22日は『アースデイ(地球の日)』として、世界で一斉に環境アクションが実施されます。Appleストアのロゴは葉がグリーンになり、Googleのロゴも特別仕様になるなど、世界的に定着している記念日でもあります。

とくに今年のアースデイは、バイデン米大統領が首脳会議(気候サミット)を主催したり、米電気自動車メーカー「テスラ」のCEOイーロン・マスクが二酸化炭素削減技術の開発を競う世界的なコンテストのガイドラインを発表したりと、世界的に注目が高い1日となります。

『アースデイ』のはじまりは1970年。当時アメリカ全土で2,000万人が参加したといわれるこの運動は、またたく間に世界に広がり、地球規模の環境ムーブメントとなりました。日本の銀座で歩行者天国が生まれたのも、アースデイがきっかけだそうです。世界的に地球環境について考える1日となっています。

以前、オンライン地球大学報告会の記事でもお伝えしていた通り、海洋プラスチックによる環境汚染が深刻化しています。1人1人にできる小さな取り組みを行っていく必要がありますね。

自分たちにもできる身近な取り組みを考えてみよう

みなさん「3R」を覚えていますか?小学校で誰もが学んでいるはずですが、覚えていますか?まずは3Rのおさらいをしましょう。Reduce(リデュース)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル)の頭文字を取って「3R」と呼んでいます。

Reduce(リデュース)・・・むだなごみをできるだけ少なくすること
Reuse(リユース)・・・1度使ったものをごみにしないで何度も繰り返し使うこと
Recycle(リサイクル)・・・使い終わったものをもう1度資源に戻して製品を作ること

Reduce(リデュース)の取り組み

私自身、だめだとわかっていながらもついついコンビニでペットボトルのお茶を買ってしまうことが多いです。ですが、今後はマイボトルを持ち歩こうと思います。ただ、今までも何度か試みたことはありますがなかなか長続きせず、やらなくなってしまったことも…。そうならないように、今回は自分のボトルにステッカーを貼ったりして持ち歩きたくなるようなマイボトルに変身させました!

世界に1つだけのマイボトルです!自分好みにできるので、持っていれば気分も上がり、継続できることでしょう!

Reuse(リユース)の取り組み

季節の変わり目で衣替えをすると、着なくなった服が出てきて思い切って断捨離するという方も多いのではないでしょうか。どうせなら、そのまま破棄するのではなく古着屋さんで売ったり、寄付したり。最近では着なくなった服の回収をしている店舗も多く見かけます。自分が着ない服を世界中の人に届けてリユースするのも1つの取り組みですね。

Recycle(リサイクル)の取り組み

「3R」の中で1番馴染み深いのがリサイクルかと思います。やむを得ずペットボトルを購入してしまったときはせめてリサイクルすることを心がけます。

世界のエコへの取り組み

世界ではすでに生活の中にエコを取り入れている国が多くあります。日本では「エコに力を入れている人=意識高い人」みたいなイメージがあるかもしれませんが、世界ではエコを取り入れることが当たり前になっています。

イギリス

もともとエコ的生活志向があるイギリスなので、CO2削減のための交通規制、低公害型洗剤の使用、ごみを出さないゼロ・ウェイストなど本当にさまざまな取り組みが浸透している(またはしつつある)のですが、ここ数年特に顕著なのが「プラスチック削減」への取り組みです。

例えば、空港や公共施設そして路上にも無料給水機がどんどん設置されておりペットボトルを購入しなくてもよい取り組みがされています。また、エコを支持する層はプラスチックを使うお店には行かないので、飲食店も集客のためにエコを取り入れると自然とエコを意識する流れができています。

ドイツ

基本的に過剰な包装はされず、スーパーでもキャベツなどの野菜はごろごろとそのままで売られています。飲料に使用されるガラス瓶や頑丈なプラスチック製のボトルは再利用しているので、容器ごとに約10~20円がデポジット料金として上乗せされますが、返却すると返金されます。容器の回収やリサイクルは早くから手がけていたドイツですが、ごみ分別の徹底や再利用の点で限界も多く、ごみそのものを減らす取り組みが重要とされています。

フランス

フランスでは年間約2200万トンの食料を廃棄していました。そのうち本来食べられるのに廃棄されている「食品ロス」は約710万トンでした。2016年、スーパーなどの食料品店での食料廃棄を禁止する法律が世界で初めて執行されました。賞味期限間近のまだ食べられるのに廃棄される食品は、フードバンクなどに届けられます。

そもそもは貧困対策から生まれた法律で、たとえばパリのマドレーヌ寺院の地下には、三つ星シェフが貧困層を対象に開いたレストラン「レフェットリオ」があります。ここでは、スーパーやレストランなどの廃棄食品を使用し、調理された料理が提供されています。

全世界では、年間約13億トンの食品が食べられずに廃棄されているといいます。これは、消費用に生産された食品のうち1/3の量ともいわれています。ちなみに、日本では年間約2,550万トンの食料を廃棄していて、食品ロスは612万トン(農林水産省及び環境省「平成29年度推計」)。日本の2020年の米の収穫量が776.5万トンなのでいかに多くの食品が捨てられているかわかると思います。

アメリカ

レオナルド・ディカプリオからナタリー・ポートマンまで、多くのスターたちが、撮影現場にプラスチックボトルの水を置かないなど、小さなところでも変化を起こしてきました。今年のゴールデングローブ賞では、授賞式のディナーがヴィーガン(完全菜食主義)になっていたことも話題になりました。

単純に自分の健康のためにヴィーガンを選んだ人ももちろんいますが、食肉用の動物を育てるためには大量の餌が必要で、資源が無駄になり、空気も汚染されます。そういうことが理解されてか、最近ロサンゼルスではヴィーガンがかなりメジャーになってきました。さらに車社会のロサンゼルスでは、ここ数年で電動のスクーターが街に急増しました。また、カリフォルニア州ではレストランでプラスチックのストローを出すことが法律で禁止されています。

みんなで地球の未来をつくろう

世界の取り組みを見てみるとユニークな方法がたくさんありますよね。日本はようやくレジ袋を有料にしたところです。先進国の中ではかなり遅れている気がします。もっともっと自分で考えてできることを率先して行っていく必要があるなと感じました。

4月22日のアースディはぜひ、みなさんも地球環境について考える1日にしてみてくださいね。

 

ピースボートスタッフ 和田有紀