ピースボートセンターおおさか(ピーセンおおさか)ではたらくスタッフを紹介します。今回は沖縄スピリッツを持つ大阪人・大西真央です。
大西真央 Onishi Mao (通称:れたす)
沖縄生まれの大阪育ち
れたすは中学と高校は吹奏楽部でサックスを演奏していたので、今でも特技はサックスです。料理が好きで、映画に出てくるご飯を作るのにハマっているそうです。
好きな言葉は、「なんくるないさぁ」(沖縄の方言で「なんとかなる」という意味)。
ピースボート大阪では、ピースボートの船旅にお問い合わせいただいた方に電話で案内する仕事をしています。
ピースボート乗船の決め手は世界の建築を見てまわれること
大学在学中に世界に行きたいと思っていました。留学制度を探していたところ、ピースボートが私の大学の留学プログラム内にあって、世界をまわれて単位も取れるなら行かないと損!と思い第102回ピースボート「地球一周の船旅」に乗船を決めました。
大学では建築・インテリアを専攻しているので、世界の建築を実際に見て回れるピースボートは、私にとってピッタリな留学プログラムでした。
他の語学留学と比べても金額も安く、なによりピースボートのボランティアスタッフ制度を使えば割引も貯められるので、「自分でも行ける!」と思いました。
大学に通いながらボランティアスタッフ活動をやって、8ヶ月くらいで100万円分以上の割引を貯めることができました。
ベネズエラの子どもたちと即席バンド演奏
地球一周の中で一番思い出に残っている国はベネズエラです。そこで私は「エル・システマ」という音楽教育が行われている練習場をツアーで訪れました。「エル・システマ(El Sistema)」とは、貧困層の子どもに無償で楽器や授業、練習場所を提供し、子どもたちがオーケストラの合奏に加わる中で教育を行う、1975年に創設された幼少年教育システムです 。
このツアーに参加しようと申し込んだときに、一緒に楽器を演奏できないかと考えました。そこで私は、中・高と吹奏楽部でサックスを演奏していたので、日本からテナーサックスをレンタルして乗船しました。
ツアーには楽器を背負って行きました。練習場に行くと、「楽器やってるの?なら、一緒に演奏しない?」と声を掛けてくださって、急遽ポップバンド(オーケストラではなく吹奏楽的なバンド)に参加することになり、JAZZやベネズエラの国歌を演奏しました。音楽に壁はないんだな〜と改めて体感できる場面でした。
ツアーの最後には、出航前に日本で集めた楽器などの支援物資をエル・システマに参加している子どもたちに直接届けました。 船旅を通して学ぶだけでなく、現地の方との交流や、未来に貢献することができてすごく嬉しかったです。
船上で一生の思い出にのこる成人式の写真撮影
地球一周から帰ってきたすぐあとには、成人式を控えていました。成人の記念に写真を撮りたかったんですが、前撮りをするタイミングに悩んでいました。その時ふと思ったのです。「船があるじゃないか」と。そこで私は振袖など成人式セットを船に持って行きました。
乗船してから着付けをしてくれる方、髪をセットしてくれる方、写真を撮ってくれる方を掲示板や口コミで探しました。すーーぐ見つかりました。これが船の凄いところ。おかげで最高の前撮りを経験することができました。
世界中に支援物資を届けるUPA国際協力プロジェクト
地球一周したことで、私の視野が広がり、世界の問題を身近に感じることができました。下船後、私がまず関わりたいと思ったのが国際協力でした。ピースボートにはUPA国際協力プロジェクトという、世界各地へ「支援物資」を届けるプロジェクトがあります。各国のNGOや市民団体とのネットワーク作りや、支援を通して自立を促す活動を続けています。個人、企業、自治体からご提供いただいた物資は直接世界各地へ届け、「顔の見える支援」を行っています。
ただ物資を送るのではなく、必要なものを必要な分だけ持って行き、ツアーを通して直接必要としている人たちのもとへ届けるので、現地の生活や現状を実際に見ることができます。また、自分たちが集めたものがちゃんと手渡されて、過去に寄付した物資が使われているのを見ると「ちゃんと届いている。使ってくれている」というのがわかりました。私たちがベネズエラに届けた楽器もこの活動の一環です。
第2回クルーズから35年続いているプロジェクトですが、まだまだ足りない物資や地域があります。少しでも多くの人に物資を届けたい。それにはもっとたくさんの方にこのプロジェクトを知ってもらわなくては!と思い、UPAの宣伝活動を強化しようと決意しました。
手始めに、今はUPAのポスターを作ってピースボートセンターおおさかに掲示したり、SNSで宣伝をしたりしています。もしセンターに来る機会があったらぜひ私のポスターを探してみてください!そしてぜひ、UPAのツアーに参加して、自分が持って行ったものがちゃんと使われているかを自分の目で見てほしいですね。
まだ知らない世界がある
多くの人にもっと世界を知ってほしいから、私はピースボートでスタッフをしています。今自分たちが見ている世界はほんのごく一部です。世界は広いです。地球自体が大きく広いということだけでなく、一緒に乗船している人や旅先で出会う人たちの考え方の幅が広いんです。
地球一周すると、自分が知らない世界がまだまだあることに気づきます。ぜひ年齢や性別関係なくいろんな人と話してみてください。「今日はいい天気ですね〜」で仲良くなれますから(笑)!
地球一周の船旅に出かけましょう!
船では一瞬一瞬が奇跡といっても良いくらい、偶然の連続です。なぜなら、そのメンバーでその時期にその船に乗るのは、その瞬間しかないからです。
なにが言いたいのかというと、もしこれをしたいと思うものがあるなら、それはその瞬間、「今」しかないのです。やりたいことがあるなら、やってください!船には様々な人が乗ってきます。絶対あなたを応援してくれる人はいます。だって前撮りもできちゃうんだもん!
何があっても大丈夫、なんくるないさぁ〜〜
文:大西真央 編集:森田幸子