<チリ大規模火災>ピースボートがよく訪れるバルパライソでも被害が広がっています 

2024年2月2日、南米のチリ中部の沿岸地域などを中心に大規模な森林火災が発生しました。

2月7日時点で、165件の火災が相次ぎ、少なくとも131名以上が亡くなり、300名以上の方の行方が分からない状況です。少なくとも8,500ヘクタールが焼失し、4,000から6000棟以上の家屋が被害を受けていると予想されています。今後さらに被害が拡大していく恐れがあります。

ピースボートはチリの港町バルパライソを何度も訪れ、現地の方たちと交流を重ねてきました。

ピースボート災害支援センター(PBV)は、この事態を受け緊急支援募金を立ち上げました。今後、現地の人道支援団体とともに、被災コミュニティの支援を実施します。

皆さまのあたたかいご寄付、ご協力をお願いいたします。詳しくはこちらのウェブサイトをご覧ください↓

以下の動画は、チリのテレビ局が2月4日に公開したバルパライソ州の都市ビニャ・デル・マールの様子です。

今回のブログでは、皆さんに魅力的なバルパライソの一面も知ったもらいたいと、2名のスタッフがバルパライソ訪問時の思い出を書きました。

チリの若者たちと日本語で交流/富岡あゆみ

ピースボートセンターおおさかの富岡あゆみ(とみー)です。チリのバルパライソはスタッフとして乗船した2016年の 第90回ピースボート地球一周の船旅 ではじめて訪れました。

世界遺産の街 バルパライソの魅力

バルパライソは首都サンティアゴに次ぐチリ第2の都市です。

南米はカラフルな建物が連なる街が多いのですが、このバルパライソはただ建物に色をつけただけではなく、数々のアートが描かれており、別名「青空美術館」と称されています。

まるで街全体がアート作品のよう。そしてこの街並みは世界遺産にも登録されています。

またバルパライソはスペイン語で「天国の谷」の意味をもち、港を中心にすり鉢状の急斜面に街並みが広がっています。

そんな丘陵地帯であるバルパライソの街には「アセンソール」と呼ばれる短いケーブルカーがあります。

非常にレトロな作りなのでちゃんと動くのかドキドキしながら乗車しましたが、市民にとって大切な移動手段だそうです。

日本が大好きな若者たちと街歩き

バルパライソでは日本語を学んでいる若者や日系チリ人の若者たちと交流するツアーにスタッフとして参加しました。チリでは日本のアニメや漫画が大人気でそれをきっかけに日本語の勉強をする人が多いそうです。

小さなグループに別れて自分たちの住むバルパライソの街を案内してくれました。シャイな学生が多いよと聞いていたのですが、大好きなアニメの話題でどのグループもとても盛り上がっていました。

また、現地に住んでいる彼らだからこそ案内できるおすすめスポットにも連れて行ってもらったグループが多かったようで、観光だけではわからないバルパライソを楽しむことができました。

何より日本と遠い場所に住んでいるチリの人々が日本を好きでいてくれることが嬉しかったです。

バルパライソにも被害が及んでいます

そんな彼らの住むバルパライソの街も2月2日に起きた大規模な森林火災の被害にあっていると聞いて心が痛みます。一体今はどんな状況になっているのか…。

災害が起きてしばらく時間が経過した今、なかなかその後のニュースは日本には入ってきません。

ピースボート災害支援センター(PBV)では交流を重ねてきた現地の団体を通じて現状を把握しながら必要な支援を行なっていきます。

現地の人々が安全な暮らしと笑顔を1日でも早く取り戻せるよう、皆さまのあたたかいご支援をお願いいたします。

先住民族との出会い/德永涼子

ピースボートセンターおおさかの德永(ほたる)です。

チリのバルパライソは私が初めて参加した 第100回ピースボート地球一周の船旅(2018年12月出航) で訪れました。1日を通してたくさんの思い出があるので写真を見返すたびに思い出します。

先住民族の”リアル”を体感

私は「先住民族マプーチェの文化体験」のツアーに参加しました。

到着した公園には見たことがないくらい大きなサボテンや木があり、冒険心をくすぐられました。

植物たちの森を抜けるとそこにはマプーチェ族の皆さんが待ってくれていました。楽器をつかって演奏したり、お話もしてくださいました。

先住民族の文化紹介だけでなく、現代化が進み家族内でも文化継承が難しくなっていることなど問題点についてもお話しいただきました。

すてきな思い出をくれた女性

自由時間には他の先住民族の方々とも交流ができる時間がありました。

日本の文化として浴衣の着付けを手伝ったり、けん玉などで一緒に遊んだりしました。

最初私もそこにいたのですが、少し離れたところに小さなお店のようなものがあって気になったので見に行ってみることにしました。

そこで出会ったのがマプーチェとは異なる民族の方です。言葉がわからないので、お互いに英語の単語だけを使って話してみました。

片言の会話を続けていると「描いてあげる」とその民族に伝わる模様で私のイメージを模様にして描いてくれました。

私はいくらですか?と値段を聞きました。すると「いらないわ」とプレゼントしてくれました。次にお会いした時には、大切な思い出をありがとうと伝えたいです。

実はこれマグネットになっているんです!持ち帰って家の冷蔵庫に貼ろうと大事にしまっていましたが、日本についた時には割れていました(涙)。はかない思い出です…。

それでも、この方と楽しく話した思い出は大事に心に残っています。

そうこうしているうちにツアーの終わりが近づき、港へ向かっているとあたたかな夕日が街を照らし始めました。

歩いた街や、出会った人たちのことを思い出し、別れが名残惜しかったです。

そしてあっという間に出航の時間です。

思い出の地に希望の光を

バルパライソといえば、思い出を語るのに出航のシーンは外せません。とてもきれいな夕焼けでした。

徐々に暗くなると家々の明かりがともり、空にあったオレンジが丘へうつっていくような綺麗な景色が今でも脳裏に焼き付いています。

あれから5年。コロナ後再開したピースボート地球一周の船旅は今年1月25日にバルパライソに入港しました。そのすぐ後に起きたチリ大規模火災。

チリでまた被害が拡大していると知り調べてみると昨年も火災があったそう。気づくのが遅かったとなる前にできることをしたいと思い、このブログを書きました。

あのとき出会った人たちは今どうしているのか。避難場所はあるのか。また訪れる時には元気に再会したい。

離れているからこそできることがあるというのは最大のメリットだと思います。

あの女性と出会った国立植物園も大きな被害があったと知り、とても胸が痛みました。

もしチリに思い出があったり、訪れたことはなくてもこれから行きたいと思ったり、このブログを見て何かできないかと考えた方はぜひ、拡散や支援募金へのご協力をお願いします。

 

 

文:富岡あゆみ、德永涼子  編集:森田幸子