「光り輝く島」スリランカに触れる

こんにちは。ピースボートセンターおおさかの野々村修平です。

11月15日に国土交通省より、国際クルーズ船の受け入れ再開が表明されました。これにより来年度からピースボートの船旅も再開ができると確信しています。

このタイミングに合わせて、2023年4月出航の第114回ピースボート「地球一周の船旅」 のオプショナルツアーが発表されました!

寄港地では、自由行動で街歩きなどをお楽しみいただけますが、オプショナルツアーでは限られた寄港時間を有効につかって、その土地の観光名所や世界遺産、風光明媚な景観を訪問していきます。また現地の方々と交流ができるツアーも人気を集めています。

ピースボートの寄港地での楽しみ方は大きく分けて3種類。

1.観光ツアー
現地ガイドや通訳スタッフが同行するので安心して観光地を巡りたい方には最適です。
2.交流・見分検証ツアー
一般的な旅行ではなかなか体験できないような、現地の方々との交流や文化体験、歴史探訪などのスタディーツアーです。
3.自由行動
この時間に帰って来てくださいという帰船リミットまで自由にお楽しみいただけます。

本日は、ピースボートでよく訪れる(114回クルーズでも行きます!)スリランカのコロンボで、以前私が参加した交流ツアーの様子と自由行動でも訪れやすい観光地を紹介していきます。

多文化に彩られる光り輝く島

スリランカは現地公用語のシンハラ語で「光り輝く島」を意味し、インド洋の真珠とも形容されます。

スリランカ最大都市のコロンボは、西洋と東洋の混在する雰囲気を感じられ、南国らしい熱気と喧騒に包まれたエキゾチックな街が広がります。

コロニアルな街並は、かつてのポルトガルやオランダ統治時代の面影を残しており、異国の雰囲気に浸る街散策も醍醐味の一つ。

街の散策に満足したら、郊外に足を向けるのもおすすめです。スリランカゾウやヒョウ、孔雀といった野生の動物たちと出会える国立公園があります。

東部には世界でも有数のホエールウォッチングのスポットがあり、クジラと出会えるチャンスも。

スリランカはかつて貿易港としてスリランカの発展を支えてきました。16世紀の大航海時代を経て、スパイスや紅茶貿易が活発だった影響から、今日もココナッツとスパイスの芳醇な風味のスリランカカレーやセイロン紅茶が定番品となっています。

ピースボートの交流ツアー「『光り輝く島』の子どもたち」

ピースボートはコロンボの教育施設を訪れる「『光り輝く島』の子どもたち」 ツアーを行なっていて、私も参加したことがあります。その時の思い出を振り返っていきます。

スリランカには貧困や、両親が海外に出稼ぎに出ているなどの事情で家族と暮らせない子どもたちがいます。こうした背景をもつ子どもたちを対象とした施設を訪ねました。

現地の子どもたちはまだ幼く、シンハラ語は話せるけれど、日本語はもちろん英語もほとんど理解することができません。

しかしながら、交流は心と心が繋がれば必ずしも言語を必要としません。もちろんしっかりと子どもたちと会話したい時は現地ガイドと通訳スタッフがいるので安心です。

午前中はスリランカの文化や教育について話を聞きました。そして待ちに待った昼食の時間が訪れます。

スパイス大国であるスリランカのカレーは辛さだけでなくココナッツミルクが含まれたマイルドな甘さが印象的でした。

子どもたちは、午前中は別の部屋で勉強をしていましたが、ココナッツの香りと共に私たちのいる部屋に集まってきます。ランチタイムは子どもたちと一緒です。

スリランカでは素手で食べ物を食べる習慣があるため、私も子どもたちと同様に手でカレーをすくい口に運んでみます。

慣れないと口に到達する前にお皿に落っこちてしまいます。なかなか食べられず悪戦苦闘する私たちの姿を見て、子どもたちは「こうするんだよと」言わんばかりに実演をしながら、必死で食べ方を教えてくれました。

午後は体を動かしたり、あやとりや折り紙など日本の文化も取り入れて、子どもたちと交流していきます。

この時はシャボン玉がとにかく人気でした。現地ではきっと珍しいんでしょう。子どもたちは目をキラキラと輝かせ、ずっと空に浮かぶシャボン玉を追いかけていました。

午後の交流会を終えるといよいよお別れの時間がやってきます。

お別れの会では年長の子どもを中心にスリランカの伝統の踊りであるキャンディーダンスを披露してくれたり、涙を流しながら挨拶をしてくれました。

楽しい時間はあっという間に幕を閉じてしまうものです。しかし、例え短い時間であっても現地の文化に身を委ねることにより、世界をより身近に感じることができるのではないでしょうか?

最後は、とびきりの笑顔で私たちの乗っているバスが見えなくなるまで、ずっと手を振って送り出してくれる子どもたちがいました。自然と「また戻ってきたいな」と思える瞬間でした。

スリランカの魅力はまだまだあります

ピースボートのツアーは、観光ツアーもあります。また自由行動する時の参考にもなると思いますので、私が訪れたスリランカの観光地もご紹介します。

天空のロマン・シーギリヤロック

港から距離はありますが、なんと言ってもスリランカ最大の観光名所「シーギリヤロック」は外すことができません。

まるで空に浮かんでいるかのような天空宮殿。岩の頂上に到着するには、高さ100mを誇る1,200段の階段を登る必要があります。

雨季に観光する際にはご注意ください。多くの観光客はサンダルで階段を登っていましたが、なんと階段は大理石でできています。とても滑りやすいのでスニーカーを履いて登ることがオススメです。

頂上では360度パノラマビューの絶景を楽しむことができます。かつてスリランカの王様が見ていた景色と同一である緑の森と青空のパノラマは壮大の一言。

シーギリヤロックを登り秘境にたどり着いた高揚感は、ここまで登ってきた人にだけ味わえる醍醐味でしょう。

<頂上からの眺め。中央に見えるのがピドゥランガロック>

頂上からは、知られざる絶景「ピドゥランガロック」を望むこともできます。ピドゥランガロックの頂上にもシーギリヤロックを一望できる展望スペースが存在し、どちらも登頂した観光客は口を揃えてピドゥランガロックからの光景が美しかった、と言います。

次にスリランカを訪れた際は、私も挑戦してみたいと思っています。

港周辺でまず足を運ぶべき市場・ペター市場

スリランカ最大の市場・ペター市場ではアジアならではの雰囲気を堪能できます。

スリランカカレーに利用されるスパイスの量り売りや新鮮なフルーツもこの市場で購入することができます。

旅の途中で民族衣装の購入も面白いかもしれません。この市場ではサリーも豊富に売られていますよ。

そして、市場を歩いていると、赤と白の調和が印象的な美しい建物が見えてきます。コロンボでは最も古いモスクであるジャミ・ウル・アルファー・モスク(Jami-Ul-Alfar Mosque)です。

中に入ることができますが時間帯によってはムスリムの人々の祈りの時間で入場制限される場合があるので注意が必要です。

また露出のある服装では中に入流ことが禁止されているためスカーフなどを持っていきましょう。

市場の散策に疲れてきたら、海辺のリゾート「ゴール・フェース・グリーン」でのんびりとした時間を過ごすことができます。

ゴール・フェース・グリーンはインド洋に面した芝生公園で、コロンボ市民の憩いの場として多くの人で賑わいます。

インド洋に沈む夕陽の景色は格別。美しい夕陽を見ながら、地元のビールであるライオンビールで乾杯してみてはいかがでしょうか。

スリランカの聖地・キャンディ

最後に紹介するのは、スリランカの中央部に位置する古都・キャンディです。

キャンディはスリランカの人たちにとって特別な場所です。15世紀から19世紀まで続いたキャンディ王国の最後の都であると同時に、国の大半を占める仏教徒の聖地でもあります。

なぜ聖地と言われているのか。

その理由は、キャンディには仏陀の犬歯が納められている仏歯寺(別名ダラダー・マーリーガーワ寺院Sri Dalada Maligawa)があるためです。

シンハラ建築が印象的な白亜の八角系寺院です。仏歯自体は厳重に保管されているので見学することはできませんが、周囲の八角堂をはじめ、本堂の2階の図書館にも上ることができます。

仏陀の歯が置かれている祭壇の後方には煌びやかな装飾が施されており、ゾウが仏歯を運ぶ際に通行する専用の通路となっています。

スリランカではゾウは「国の宝」とされており、特に牙のあるゾウは神聖視され「タスカー」と呼ばれています。

<貴重な牙の生えたゾウ>

キャンディでは毎年8月にアジア三大祭りの1つと言われる「ペラヘラ祭り」が開催されています。この祭りではゾウが仏歯を運びキャンディの街を練り歩きますが、この役目を任されるのはタスカーだけなんです。

港から近いレストランとショップも楽しもう

最後にコロンボ港からも行きやすいレストランとお土産を買うことができるスポットをご紹介します。

Ceylon Curry Club(セイロン・カリークラブ)

この店は商業施設ダッチホスピタル内にあり、スリランカ料理に特化したレストランです。

伝統的スリランカ料理からちょっと手を加えた独創的なスリランカ料理まで、幅広いジャンルの料理が提供されています。

店内の内装は非常に美しく、ゆっくりとスリランカの料理を堪能できますね。

名物スリランカンカレーは、ランチタイムがリーズナブルでオススメ。特に新鮮なカニを使ったクラブカレーが一押しです。

またスリランカで有名な、ココナッツベースのアラックというお酒も必見。アラックを使ったピニャコラーダカクテルはスリランカで1番の美味しさでした!

New Banana Leaf(ニューバナナリーフ)

スリランカの人々にもそして観光客にも大人気のスリランカカレーが食べられるレストランです。

お店の名前の通り、カレーやビリヤニ(スパイスと米、肉、魚、卵や野菜などから作る米料理)をバナナリーフの上に盛り付けて食べるのが特徴です。

料理に使われているオリジナルのマサラというミックススパイスは絶品でした。

本場のスリランカカレーを食べてみたい方は、手軽に試すことができるのでオススメのレストランです。私のイチオシメニューは「チキンビリヤニ」です。

Paradise Road(パラダイスロード)

白と黒を基調としたシックなデザインの器やインテリア用品、雑貨などを扱うお土産屋です。

スリランカで最も有名な建築家ジェフリー・バワも一目置いたといわれている商品の数々に注目。

かわいいシンハラ文字がプリントされたトートバッグや食器はお土産にも最適です。

お店にはカフェやレストランが併設されており、「パラダイスロードカフェ」の名物であるパラダイスロードチャイとカレーは一級品と言えます。

Barefoot Garden Cafe(ベアフット・ガーデンカフェ)

1964年に創業された老舗。生地の多くは100%コットンでスリランカ製の商品ばかりです。

スリランカの自然からヒントを得た色彩鮮やかなテキスタイルで知られています。バックや動物モチーフのぬいぐるみ、小物の雑貨など、ビビットカラーの商品が溢れています。

Spa Ceylon(スパセイロン)

スリランカといえば、近年注目を集めているのがアーユルヴェーダです。コロンボ市内では日帰りで本格アーユルヴェーダを体験できる施設も充実しています。

その中でも1番のおすすめが日本にも上陸したことでも知られる、スリランカを代表するブランド、スパセイロンです。

本格的な施術はもちろん、スキンケアアイテムからコスメまで、色鮮やかでパッケージもかわいいグッズばかり。お土産としても大人気です。

コロンボのバンダラナイケ国際空港をはじめ、市内にも多数の店舗があります。

t-lounge & bar by Dilmah – One Galle Face(ティーラウンジ&バー バイ ディルマ)

世界的にも有名なセイロンティー。セイロンティーブランドの代表格である「ディルマ」のティーラウンジです。

本場のセイロン紅茶を使ったオリジナルドリンクや軽食、スイーツを味わうことができます。店内はインスタ映えするお洒落な空間が広がっており、旅を彩ってくれそうです。

旅人を癒してくれるコロンボ

スリランカのコロンボをご紹介しました。

コロニアルな街並みや個性あふれる寺院もコロンボの象徴ですが、この街の魅力はなんといっても現地の子どもたちの笑顔です。

すれちがいざまに向けてくれる愛らしくフレンドリーな眼差しは、長い旅路で疲れた心を癒してくれます。

観光中にも、子どもたちが港の周辺を駆け巡っており、そんなキラキラと輝く目を持った子どもたちとの出会いが、私の印象に残っています。

ぜひ、ピースボートで訪れてみてください。

世界は、まだ見ぬ景色で溢れています。だからこそ旅は止められません。

 

ピースボート 野々村修平